バトルロイヤル 集められたヒロイン達
無人島に集められたヒロイン達は、組織からゲームのルールを知り、驚く者や泣き崩れる者、面白がっている者など様々だった。その光景を映像で見ていた運営側は、笑みを浮かべながら、楽しんでいた。
無人島で、バラバラにスタートしたために、対戦相手を探すのも一苦労ではある。果たして、彼女達の運命はどうなっていくのか、それは、彼女達もまだ知らずにいた。
逃げも隠れもせずに、対戦相手を見つけ、戦いを挑んでいた者がいた。
「貴様もこの大会の参加者か?ならば、妾が相手になろう」
「フン、私を甘くみないことね」
最初に遭遇したのは、海賊女帝ボア・ハンコックと護廷十三隊10番隊副隊長松本乱菊だった。
ボア・ハンコックと松本乱菊との対決は、圧倒的と言っても過言ではないほど、乱菊がおされていた。
「貴様の力はその程度か!?もっと責めてこんか……」
「な、なんて強さなの……せめて、一回ぐらい逝かせてやりたいのに……」
乱菊は、手を抜いていたわけではなかった。乱菊が思っていた以上に、ハンコックの責めが何枚も上手だったのである。自慢の巨乳でハンコックの巨乳を押し潰して行こうと先手に出たが、ハンコックの柔軟な身体の動きについていけず、5回のうち3回も既に逝かされてしまっていたのである。
「はあ……この程度とは、興醒めじゃ。貴様に選択の余地を与えてやろう。このまま、妾に一方的に逝かされて敗北するか、それとも、このまま妾から逃げて、少しでも長く生き延びるか。選ばせてやろう。はよ、選ぶのじゃ」
ハンコックは、乱菊が思っていたほど、自分を追い詰めることができず、次の対戦相手を探す為に、乱菊に選ばせようとしていた。
「くっ……悔しいけれど、一度退かせてもらうわ。でも、覚えておきなさい。私はこのままじゃ、終わらないから……」
乱菊は、唇を噛み締めながら、ハンコックから逃げていった。
「さて、妾を追い詰められるような面白い相手がいると良いのじゃが……」
ハンコックは、髪を靡かせると次の対戦相手を探しに移動していく。
二人の戦いの様子を木陰から息を潜めて、見ていた者がいた。
「金髪の女性を一方的に追い詰めていたあの女性、なかなか手強そうね。遭遇しないように気をつけないといけないわ。この大会を運営している組織の目的が何なのかを探るまでは、負けるわけにはいかない」
彼女の名前は、峰不二子である。彼女は、賞金を手に入れることはもちろんだが、大会を運営している謎の組織について、探るために大会に出場していた。なので、もちろん彼女も負けてしまうとどうなるかは知らずにいた。
「とりあえず、慎重に相手を選んでいこうかしらね」
不二子は、調査のためにその場を後にする。しかし、彼女はまだ知らなかった。彼女を付け狙う者が既に近くにいることを……
そして、他の場所では、別の対戦者同士が遭遇しようとしていた。
対戦者の一人目は、キャッツアイの一人、長女の来生泪である。
「この大会を運営している組織のスポンサーの一人が、お父さんの作品を持っているという情報を聞いて、この大会に参加したけど、優勝したら、そのスポンサーに会わせてもらえるのかしら……」
彼女は、賞金とは別の目的があって、この大会に参加していた。その目的とは、彼女達の父親であるミケール・ハインツの作品を持っている人物がスポンサーとして、この大会に関わっているという情報を手に入れた永石からの連絡を受けて、泪は参加を決意する。最初は、瞳や愛も参加すると聞かなかったが、姉妹で戦わないといけなくなるため、二人を説得して、一人でこの大会に参加していた。そして、そんな彼女の前に姿を現す人物がいた。
「お主も無人島にいるということは、この大会の参加者と思って良いのかのう」
来生泪の前に姿を現したのは、瞬神・夜一こと四楓院夜一であった。