裏・CUEノベルリレー

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1人目

---エールブルー事務所---

マネ「あの……りおさん、これはマズイですよね」
りお「な、なんとかなるよ」

 二人の目の前には、幼稚園児くらいの年齢になってしまった16人の声優が仲良く遊んでいた。
服装のサイズ感こそ身体に合わせてあるが、その見た目や言動は幼児化している。

はるな「マネージャーしゃん、おはようございますっ」
ゆうき「あたしも~、あいさつできるもん」

よたよたと駆け寄ってきた陽菜と悠希。
案の定、言動も幼稚なモノに感じるが、マネージャーは、一縷の望みをかけて美晴の方を向く。

みはる「ふたりとも……マネージャーさんが困っちゃうから」

美晴も同じような状態になっていることに、マネージャーは軽く絶望した。

マネ「ヤバい、鳴が居ない」
この様子だとトイレにも行っていないはずだが……一体、どこに消えたのだろうか?

チーフマネージャーのりおさんは、他の子たちにか
かりきりになっているし、自分が探すしかない。
そう判断したマネージャーは、鳴を探すために先
にMoonのチームメンバーに話を聞くことにしたの
だった。

マネ「凛音!鳴が、どこにいるか知らない?」

凛音「なるちゃん?わたしはしらないよ?」

くっ、凛音も知らないか……。
さっき聡里にも聞いたけれど知らないと言っていたし。 ……そうだ、利恵なら鳴のよくいる場所知ってるんじゃないか!?

『幼稚園児に幼児退行してる……つまり、記憶引き継がれてないんじゃないか』という予想を立てる。

マネ「利恵、鳴がどこにいるか知ってる?」
りえ「めい?しらなーい。」

マネ「それじゃあ、鳴がよくいる場所とか知って
る?」
りえ「うーん……ぱそこん?があるところ」

マネ「ありがとう……利恵」
事務所でパソコンがあるところ……それは、会議室だ。
そもそも、呼び方は幼児退行する前と同じだから、記憶は引き継がれてるの……か?

マネ「……鳴!」
思い切り会議室の扉を開くと、ゆっくりとこちらを振り返る鳴の姿があった。

マネ「め、鳴!?どうして泣いてるの……」

 鳴に近づき、慰めようと体を持ち上げようとする……しかし、逃げられてしまう。

めい「ま、まねーじゃー……。ぐすっ……扉いきなり開いて、怖かった……」

あの遠見鳴が、自分のスーツの袖を掴んで泣きじゃくっていた。

……これから、どうすればいいんだ。

2人目

悠希「いくぞゆずは!じゃいあんとすいんぐ!」

悠希がぐるぐると回転しながら放り投げた洗濯物はあいりに直撃する。
そこまでの勢いではなかったが、びっくりして尻もちをついたあいりは大泣きしてしまう。

あいり「ぅっ……うええええぇぇぇぇえっ!!」

慌ててあいりに駆け寄る。
縋り付くように抱きついてくるあいりの頭を抱きしめるように撫でながら悠希を半ば睨むように見る。
さっきまで横回転だったのが縦回転に代わり、案の定柚葉に当たらず、千紗に直撃、千紗が震え始めて、爆発。
ここまでよく見るといえばよく見る光景だが恐らく今の千紗は許すということを知らないだろうし、今の悠希は謝るということを知らないだろう。

悠希「あたるほうがわるいんじゃん」
千紗「そんなわけないわよ!」

慌てて間に入り、仲裁をする。
とりあえず悠希が納得して謝れるように謝る理由を説明して……なのだが。

マネ「その、やっぱり怪我したら危ないでしょ?」

悠希「でもけがしてないじゃん」

やはり小さい子に説明するのは難しいというのをこれでもかと味わう。
あー言えばこう言うと問答を繰り返すが、追い打ちをかけるように柚葉が袖を引く。

柚葉「ねぇねぇおそとにいきましょ!」

マネ「ごめん今忙しくて」

柚葉「えー、いまじゃなきゃヤダ!」

マネ「いや今は……」

千紗「りおさん!まねぇじゃーがゆうきのみかたする!」

悠希「あたしわるくないもん」

あいり「すぅ…………」

柚葉「おーそーとー!おにごっこしましょ!」

頭がパンクしそうな忙しさの中、ふと柚葉の手に持っているものが見える。
奇妙な形をした瓶と折りたたまれた紙。
とりあえず今はこれに縋るしかないようだった。