ルレーブ

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1人目

「リレイブ」というサイトを見つけた。何となく登録をしてみた。
そして何となく「リレーブ」と検索してみたら「ルレーブ」という言葉を見つけた。
フランス語で意味は「夢」だそうだ。

夢といえば……。

2人目

宝くじで高額当選してみたいや、なりたい職業などかたちはそれぞれ違うだろう。

俺の夢は『イケメン中学生に転生したい』だ。神様早く叶えてくれよ……。

3人目

「それは無理だ」
どこからか老人らしき声が聞こえてきた。
「なぜなら君はもう、蚊に転生する運命なのだ」
声が掻き消えると同時に、俺の意識は薄れていく。
気が付くと俺は、見覚えのある教室を漂っていた。

4人目

ここは……春に卒業したばかりの中学校の教室じゃん!
ってか、俺、本当に蚊になってるし!
はっ! イケメン中学生がいる!

イケメン中学生になれないのなら、せめて、イケメン中学生の血を吸おうっと……!

5人目

ゆっくりと背後から近づく。音を立てないようにと気を使ったが、どうしてもプーンとモスキート音が出てしまう。
肩先から忍び寄り首元にとまった。
まだ彼は気が付いていないようだ。
とても旨そうなうなじだな。

6人目

イケメン男子中学生の血を吸う事に成功した。
その血はとても美味しくてついつい飲みすぎてしまう。
叩かれる前に退散したのだが今度は体が光だしてしまう。

7人目

「おわ、なんか変だぞ」
体がムズムズしたかと思うと、ボンという音と共に白い煙が上がる。
次の瞬間、俺の体は元の姿に戻っていた。しかも裸の状態で。
「キャー」
女子の悲鳴が上がる。俺は廊下へ逃げた。

8人目

そして鏡を見るといつもの俺ではなくイケメンな顔が映っていたのだ。
「これが俺?」
イケメン男子中学生の血を吸ったらイケメンになったのか?

9人目

「裸じゃまずいよな」
無人の教室でジャージを拝借して着こむ。
慌てて教室を飛び出し、昇降口へ向かった。
「痛て」
外へ出ると飛び出してきた誰かとぶつかった。顔を上げると美少女が頭を押さえて倒れている。

10人目

「大丈夫ですか?」
背中に手をまわし抱き起す。
彼女は俺の顔を見つめると、ポーっとして頬を赤らめた。
俺たちは見つめ合い、そして……

なーんて夢が叶うのがリレイブ。さあ、次はどんな夢を皆で繋げよう。