ボクラノセンソウ
せんそうがながくつづいてぼくらはこまりはてました
どれだけがんばっても、けっきょくはけんりょくなのです。
ぼくらがどんなこうどうをしようともあいつらはなにもおもいません。
ただじぶんのおもうがままにしたいというよくぼうのままにうごいているのです。
ぼくらとあいつらはおなじにんげんです。
あいつらにもすこしはこころがあるはずです。
ただ、ぼくらとあいつらはちがいます。
こんぽんてきなかんがえかたがちがうのです。
あいつらはいった。
へいわのためにたたかえ!と。
へいわってなんだろう?そのためには…
ぼくはかんがえた。
すくなくともせんそうのないことだ、と。
みんなのいのちがあたりまえにまもられて
あいするだれかをたいせつにでき
おいしいものがたべられて
じぶんのいばしょやねむるばしょがあり
みんなちがってみんなすてき
みんながみんなしあわせ
けんりょくしゃが、よくぼうのままうごくことがないようできるほうりつがひつようなんだ、と。
でも何かしたいという気持ちが潰えたわけではなかった。
何も出来ない俺でも何かが出来る人の手助けなら出来るはずだ。
そう考えたら身体が先に動いていた。
まずは怪我人の手当てを覚え、手伝うところから始まった。
怪我人をした軍人が、後方へと下がってくる。
俺達はそれを手当てして、また最前線へと送り出す。
最初は一人でも多くの命が救を救いたい。ただそれだけだった
だが手当てをした兵士達が死体になって戻ってきた時、俺は、今までしてきた事はなんだったのか、と膝から崩れ落ちた。
こうなったのは誰のせいだ!
誰のせいでもない!すべて自己責任だ!
人のせいにするな!
俺は子供たちを許せないと思った。
戦争を大人のせいにしている。
全部自分たちの自業自得じゃないか!
こんなクズどもは死んだほうがいい!
それから俺は暗殺者になり、子供だけを専門に殺して殺して殺しまくった!
子供の9割が俺の手にかかって死んだ。
ざまあみろ。
殺すときは生皮を剥ぎ、目をくり抜き、舌を切り落とし、徹底的に拷問して苦しめてから殺した。
カスどもめ!死んで地獄に堕ちろ!永遠の罰を受けろ!
「...君の主張は、わかったが。その、少しばかり感情的すぎないかい?」
BC級戦犯、処刑の決まったシリアルキラーを前にし、物怖じもせず挑発をする男が一人。
「はっ、偉い学者サマに何が分かるってんだよ。頭が良いっつーなら、その質問がクソ無益だって事くらい、わかんねえもんかな。」
自他国の少年兵を攫い、猟奇的に殺害する。さらにそれを巧妙に隠蔽し続けながら、一線の衛生兵として戦い、終戦まで殺戮を続けた。
そしてその残忍な手口は、ノイローゼ患者のように、徹底的。
「面白いと思ったんだけどな。」