赤い屋根の家

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  • 自由に続きを書いて
  • 残酷描写有り
  • 登場人物が死ぬの有り
  • 暴力描写有り
  • 楽しんだもの勝ち
  • 話の流れを無視OK
1人目

 山奥にぽつりと一軒建つ赤い屋根の家
 暖炉の火はゴウゴウと勢いを増していく。
 その隣には、ある一人の老婆が頭から血を流して倒れていた。

2人目

「——で、不審な死を遂げた老婆の住んでいた家の屋根は、その血で今でも赤く塗られているそうなんですよ!係長!」

警視庁本部の一角、四畳半ほどの小さな一室で青島千香は怪談をヒートアップさせていた。
数多くの資料が乱雑に置かれ雑然とした部屋。そんな部屋の中央にある一台のデスクには、彼女の上司である男がコーヒーをすすっていた。彼の名は塩原。この部署の長である。

「ふーん…それで、その老婆の家ってのは『うまみ』があるのかい?下らない肝試しスポットになっていないだろうね。」

塩原が露骨に興味の無さを示しているのを察した青島は、ちゃんと確認しましたと呟き言葉を続けた。

「なんで興味ないんですか?頑張ってみつけてきたんですよ」
「血塗れの下りが噓くさすぎるだろ!ここは生活安全総務課とはいえ警視庁だ。オカルト研究会じゃないんだよ。」
「総務課と言っても超常現象対策室じゃないですか!」
青島の言葉が図星だった塩原は思わずうなだれ、十数秒辺りが静まり返った。
「その話が本当だって言うなら、捜査一課の情報とか無いのか?」
「ありますよ。」
「それを早く言ってくれ。」

塩原はようやく腰を上げた。

3人目

「はいこれです!感謝してくださいよね!」
 メガネをクイっとあげてドヤ顔で塩原を見る青島。
「なんで俺がお前さんに感謝せんといかんのだ……」
 不承不承といった具合に、手渡された資料に目を通す。
「……被害者は桜庭美千代、84歳。2017年4月13日未明、山登りに来ていた初老の夫婦が麓に降りた後、山小屋から異臭がするから様子を見てくれと通報。同日中に警察による実況見分が行われる。特に争った痕跡はなく、警察は事故死として処理。天涯孤独の身の上であり、高齢で山奥であったため連絡手段はなかった為……」
「ってことです!」
「なーにが、『ってことです!』だよ。ただの事故死じゃねぇか」
 資料を青島に突き返す。
「捜査一課の情報があるって言うから期待したのに、とんだ肩透かしだよ。やるならお前さん一人でやってくれ。俺は急用を思い出した」
「そんなこと言って、まーたサボるんでしょ」
 肩を竦めて立ち去る塩原。
「ま、窓際部署でも警部補としての金が貰えるんだ。出世街道外れてるんだし、気楽にやれよー。青島巡査」
 頬を膨らませ、うぅんと抗議するように唸る青島。
「……私は諦めませんからね!」

4人目

「さてと……」
一人になった塩原は天井を見上げる。
「おーい、そこにいるんだろう」
塩原が声をかけると、壁から黒い物体が飛び出してきた。
「久しぶりだな、吉田」
「ああ、塩原。それで呼び出したのは何のようだ?」
「これを見てくれ」
塩原は吉田に写真を見せる
「人間の死体か…」
「あぁ、こいつの犯人を探してもらいたい」

それを聞くと吉田は嫌そうな顔をする。
「そういうのは、警察仕事だろうが…」

「俺は忙しい」
「チイッ…」

そういうと吉田はまた壁に戻る。

「頼んだぞ、吉田。人類の存亡はお前にかかってる。

5人目

「頼んだぞ、吉田。人類の存亡はお前にかかってる。

そう聞こえた。
人類の存亡?!えっ何?人類滅亡すんの?

と俺は混乱していた。たまたま通りがかった赤い屋根の家の中からそう聞こえた。

「陽介、急に立ち止まってどうしたんだ?」
と学校から一緒に帰っていた翔に声を掛けられ、先程聞いた言葉を説明した。

「人類滅亡!?なんだそりゃ!」
翔は信じられないと言わんばかりの顔をしていたが俺だって信じられないのだ。
「そう聞こえたんだ。」
と俺が言うと翔は「人類滅亡………よし陽介、俺達で解決しようぜ!」とワクワクした顔をしていた。
「解決ってどうすんだ?」
「知らん。」
翔の思いつきはいつもの事だから慣れてるけどね