しにたい

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1人目

しにたい
こう思う僕はおかしいのかなぁ
命って、金で買えないくらい価値があるものなの?

2人目

命なんか売るなよ。
で?何がつらいのか言葉にしてみろよ。

親友Aがそう言った。

3人目

煎餅でも食べて辛いこと忘れな!

美味しそうな醤油の煎餅と温かい緑茶を出しながら友人Bが言った。

4人目

そういう欲求は湧いてくる事は仕方がない。湧いてきたんだから。

でも同じように湧いてくる他の欲求を先に満たしていけばいい。そしたら多分いつか忘れてしまうから。

いずれ死ぬんだけど、そんなに急がなくても大丈夫!

時が経てば、あの時なんであんなに悩んでいたんだろう、と思う時が来るから。

と隣の豆腐屋のおばちゃんが言った。

5人目

死にたいと思う気持ちの裏には、心の病気が潜んでいる可能性もあります。

私も、だいぶ前に心の病気にかかり、死にたい、消えてしまいたいと思う事がありました。

どうしてもつらくなったら、一度、病院へ行ってみるのも良いかもしれません。

と通りすがりの医者が言った。

6人目

人間は社会的な生き物である。人間と人間を繋ぐ社会があり、人間が生きていれば、希望もあれば絶望もある。絶望を感じれば、死にたくもなる。あなたはおかしくはない。どんな小さなことでもいい。最近できた喫茶店のケーキがうまいだの、アスファルトの隙間から咲いたコスモスを美しいと感じたりだの…まぁ小さな希望持って生きようぜ。

ホームレスのおっさんが言った。

7人目

人間、もとい生物はDNAを運ぶ宇宙船であると喩えられることがある。
40億年前から、生物はありとあらゆる方法を駆使しながら今というこの瞬間までDNAをバトンリレーのように繋いで来ている。
しかし、この40億年という永遠に近い時間の中で、無限に近い数の生物が命を落として来ている。
今までDNAを持って生まれてきた生き物は多種多様。その中で、しにたいと思いながら生を紡ぐ生き物がいてもおかしくはないと、それでも良いと、思いませんか?

怪しい研究をしている研究所のオジサンが言った。

8人目

ごめん!もう予約が一杯で、受け入れる事できないんだよね‥‥
30年先まで埋まっているからその後でよければ迎えにいくから、よかったら予約してね。

と三丁目の死神が言った。

9人目

いくらなんでも30年先は長い。
もっと予約の少ない死神はいないんですか? と尋ねたら、人口密度の低い国に行ったらいるかもね、と三丁目の死神は答えた。
日本はどこでも予約はいっぱいだよ、とも。

それならこの死神で手を打とう。
あと30年で死ぬとわかっているなら、今まで出来なかったけど、もっと自己中心的に生きられるかもしれない。
そう思い、予約を申し出ようとする。

ちょっと待ってください。
通りがかった、四丁目の天使が言った。

10人目

30年生きていく気持ちになったのね。

そしたら私がサポートをその時までしてあげる。

予約は気が変わったらキャンセルも出来るからね。

三丁目の死神と四丁目の天使は兄妹だった。