地底人の空想
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2年前
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1人目
見上げると、遠く遠く上方には、ぽっかりとした丸い穴がいつものようにあいていた。丸い穴から差し込む光は、いつもこの地底に降り注いでいた。
好奇心旺盛な地底人の子どもたちは9人の長老に話を聞いた。
「あの穴の向こうには何があるの?」
1人目の長老が口を開いた。
Lily
2人目
「誰も知らぬ。」
2人目の長老がいたずらっぽく笑み、続ける。
「と、いうことになっておる。」
その言葉に、子どもたちは不思議そうに顔を見合わせる。
3人目の長老は彼らに、
「何があると思うね?」
と問い掛けた。
無果汁
3人目
「うーん……おっきなお肉!」
子どもたちの中から一人の男の子の声があがった。
「肉?」
4人目の長老が怪訝な顔をする。
「うん。多分、体が大きすぎて外に出ちゃったミミズがいると思うから」
純粋無垢な解答に一部の長老が口元を抑えて笑う。
「なるほどな。だがそれなら、もっと深く潜るか広い地中を目指すべきではないか?」
「あーそっか。たしかにそうかも」
しまったという顔をすると、4人目の長老の目元が緩んだ。
「改めて聞く。何があると思うかね?」
5人目の長老が尋ねた。
ゆき
5人目
「大きな水」
子供が答えた
「きっと大きな水槽があるんだよ!!
あそこから水が降ってくるからさ!!」
「でも、水はジャバーって感じじゃないよ?
ジョーロじゃない?シャワーかも?」
子供たちは水の話でワイワイ議論している