幼なじみと召喚されたら間違いでした。〜何故かBLゲームの世界に飛ばされ幼なじみとモブとして再スタートすることになりましたが俺は幼なじみが大好きなので構いません〜

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1人目

「ようやく授業が終わった………。」
ぐったりと机に伏せていると「おいおいだらしねぇなぁ。」と頭を叩いてくる不届き者が現れる。
「いいじゃねぇか、ちょっとぐらいはさっ、それにいちいち頭叩くなよ。」
俺の頭を叩いてくるこいつは幼なじみの木崎和人だ。
「お前の頭が叩きやすいのがいけないんだぜ!」
「意味わかんないわ!」
そんな会話をしつつ帰りの用意をしていた。ちなみに俺達は最近入学したばかりのピカピカの中学一年生だ。

「響也はなんか部活入るの?」
「和人は野球だっけ?俺も野球にしようかな……。」
「おっいいね!一緒に野球やろうぜ!」
嬉しそうに俺の頭を撫でる和人に「いちいち頭撫でんな!」と言ってもやめる事は無かった。
そんな事をしながら帰っていると『✲✲✲✲✲✲✲』と声のようなのが聞こえてきた。
「響也なんか言ったか?」
「いや、俺は何も言ってないぞ?和人じゃないのか?」
「俺も何も言ってないぞ?確かに声はしたんだがな……。」
「ああ、確かに聞こえたな。」
しばらくその場で立ち止まっていたら足元が突然光だして俺達は飲まれてしまった。

目を覚ますと保健室のような部屋だったが保険の先生はいないようだ。
「和人はどこだ?」
気になって見てみると隣のベッドに寝かされていた。
「よかった。ちゃんと居る。でもここは一体……。」
するとどこからか声が聞こえた。『ようこそってぇぇぇぇ!』何やら焦っている様子だ。
その声で和人が目を覚ました。
「響也何があったんだ?それにここは何処?」
「和人目が覚めたんだな!ここは何処なのか分からない。」
謎の声が再び聞こえ『ごめんなさいあなた達じゃないのです。あなた達の前に居た男子高校生2人組をこの場所に召喚しなきゃいけなかったのに間違えてしまいました。』どうやら俺達は間違えて召喚?されたらしい。

「なら戻してもらえますか?」
和人がそう聞いていたのだが謎の声が『ごめんなさいそれは出来ないのです。』と返答した。
「まじかよ……。」
『本当にごめんなさい!』
「それで俺達は一体これからどうなるんだ?」
俺は気になった事を謎の声に聞いてみた。
『元の世界に戻せない以上はとある世界に行ってもらいます。その世界で中学一年生として再スタートしてください。』
そう言われ俺達は再び白い光に飲み込まれた。

その世界がBLゲームの世界とは知らずに……。

2人目

ーーーーーー

目を開けるとそこは教室だった。そして手元には『この世界での生き方』という本が置いてあった。
パラパラと本をめくるとそこにはこの世界で俺たちが住む家や学校のクラスなどが書かれていた。
どうやら俺達は一緒に住む事になるらしい。俺の両親は交通事故で亡くなり、和人の家に引き取られた設定になっているようだ。ちなみに和人の両親は海外移住している設定だ。「まじかよ……、どこのラノベだ?」思わず心の声が出てしまうほど驚いた。まあ、なんとかなるだろう。
ちなみに現在時刻が16時30分なので俺は和人と一緒に記された家に帰る事にした。

学校から歩くこと15分俺達の家に着いたのだが、そこには三階建ての立派な一軒家が建っていたのだった。
「え?まじ?これが俺達の家?」
和人が驚くのも無理はない。転移前は普通の二階建て住宅に住んでいたのだ。まさかこんなにも立派な家に住めるなんて思わなかった。
「中に入ってみようぜ!」俺はワクワクしながら家の扉を開けた。1階には寝室2部屋と水周りがあり、2階にはリビングと個室が2部屋、三階には個室と、なんとシアタールームがあった!これは凄いぞ!!ちなみにトイレは各階にある。もう最高すぎるわ!!!!それから俺達は夕食を食べて風呂に入ったあと眠りについた。翌朝6時になり俺は目が覚めた。
昨日は興奮しすぎてあまり寝れなかったなぁ。とりあえずリビングに行くか。すると既に和人は起きていて朝食の準備をしていた。
「おはよう」
「おう、おはよ!今朝飯作ってるからもう少し待ってくれ」
そう言って和人は料理を盛り付けていた。
「美味そうな匂いだなぁ〜」
そんなことを言いながら俺は椅子に座った。すると和人も自分の席に座って俺を見つめてきた。
「なんかさ、こうやって2人で食卓を囲むのいいよな……」
「そうだな。なんか夫婦みたいだよなw」
「ちょっ!お前何言ってんだよ!!」
「別に本当の事言っただけだろ?嫌なのか?」
「いや、そういう訳じゃないけど……。」
和人は少し顔を赤くしてそっぽを向いてしまった。可愛い奴め。
「それより早く食べないと遅刻するぞ?」
「おっと、それはまずいな」
俺達は急いで朝食を食べることにした。その後食器を片付けて身支度をして学校に向かった。