巻き込まれて異世界に来たらユニークスキルが《精子摂取》だった。
俺は葉山和也、平凡な男子高校生である。しかし隣のクラスが異世界召喚される時に巻き込まれて俺も異世界に来てしまった。
「なんで葉山がここに?」
そう聞いてくるのは部活仲間の菊池信二だ。
「さぁ、たまたま廊下歩いていたら巻き込まれた感じだな。」
「まじかよ……どんまい。」
「お前笑ってんじゃねぇよ!」
そんな会話をしていると「イケメン同士のじゃれあい…………尊い。」と女子が言っていたがスルーでいいだろう。
しばらくしたら目の前に『ようこそへライズ王国へ!あなた達はこの国の国民として選ばれました。これからはこの国で自由にお過ごしください。』と表示される。
「えっなにこれ?」「急に何かあらわれたぞ!」
周りが騒然とし始めた。ちなみに今いる場所は何も無い草原である。
「葉山どうする?」
「俺はとりあえずこのステータスってやつを確認してから動こうと思う。菊池はどうすんだ?」
「俺は葉山について行くぜ!」
いつも思うのだが何故こいつは俺にべったりひっついて来るのだろうか。まぁ男同士なので気にすることも無いけど。
とりあえずステータスを確認してみる。
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名前:葉山和也
年齢:17歳
Lv.1
体力:50/50
魔力 :100/100
攻撃力:25
防御力:25
物理耐性:25
魔法力:30
素早さ:25
スキル:鑑定Lv.1、剣術Lv.2、 全属性魔法、 言語理解、 アイテムボックス、栽培
ユニークスキル:精子摂取
称号:巻き込まれし者
《精子摂取》……相手から精子を提供されれば相手の能力値を大幅に上昇させる。なお相手が《精子提供》を所持していないと効果無し。
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名前:菊池信二
年齢:17歳
Lv.1
体力:400/400
魔力:300/300
攻撃力:200
防御力:150
物理耐性:120
魔法力:100
素早さ:80
スキル:全属性魔法、剣術、言語理解、アイテムボックス
ユニークスキル:精子提供
称号:選ばれし国民
《精子提供》……相手の体内(口内射精または中出し)に自分の精子を注入すればするほど自身の能力と、相手の能力を上昇させることが出来る。また相手が《精子摂取》を所持していないと効果は無い。
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「えっと…………。え?」
「なんかよく分からんけど葉山とセッ○スすると強くなるのか。」
「あっさり言うな。」
とりあえず菊池のクラスの皆もステータスを確認した様でひとまず街に行こうと言う話になり、マップスキルを持っていた上杉のおかげで無事に辿り着いた。
街に着いてからはそれぞれやりたい事をしようと言う話になり解散した。
「葉山行こうか。」
「行くって何処にだ?」
「冒険者ギルドだ。」
「この世界にあるんか?」
「それを確かめようぜ!」
ひとまず冒険者ギルドを探す事になった。
否、ならなかった。
人通りのない路地裏に文字通り連れ込み、葉山を投げ飛ばした。
「いッ!何す─!」
「ふッ…ん…ッ!」
ああ、こいつの唇をようやく俺のモノにすることが出来た。
俺は葉山が好きだ。恥ずかしくて和也と呼べなかった。
こうなる事を想像しない日などなかった。
物語でしか見た事がないような叶わない恋が実在する事にも驚いたが、まさか自分が当事者に、俺がコイツを好きになるなんて!と思う。
自覚がないみたいだが、非凡なルックス。
落ち込んでいる葉山にくだらない事を言って元気付けようとしたあの日、「何それ、フフっ」と笑っていた葉山の表情に俺は胸がざわついた。
「…?」
あの頃の俺には胸の騒めきの正体が分からなかった。
だが、今はよく分かる。
抑えきれないほどの気持ちが、スキルを通じて溢れ出してくる。
「─ぷふッ、ッ、ハァっはあっ!はッ!!んぅ…!」
酸素を求め逃げ出し、大きく開いた唇をすかさず捕まえる。
両手で荒々しく、葉山の愛くるしい顔の側面をわし掴み、逃がさないぞ、と言わんばかりに目線を合わせる。
甘くて美味しい、こんなにも幸せなんだなと味わうように、無理やり舌を絡ませる。
嫌がりつつも拒みきらないのは、俺に期待しているんじゃないだろうか?
葉山の蕩けた火照る顔を見て心臓の鼓動がより一層速くなる。
「ドックン、ドックン」
「ドックン、ドックン、ドッ」
「なあ」
「ドッ、ドッ、ドッ、ドッ、ドッ」
「もう─、いいよね?」
「ドッ、ドッ、ドッ、ドッ、ドッ」
「───」
蕩け切って恍惚の表情を浮かべている葉山はふぇ?と、まだ理解してない様子だ。
今度は優しく、和也の頬に両の手を添えて、唇に一度接吻をした。
んっ…と小さく声を上げつつ、そっと瞼を閉じた和也が愛おしくて堪らない。
可愛い、可愛い可愛い!!
もう辛抱たまらんと、再度口内に舌を忍ばせ絡め合う。
添えていた左の手を音を立てないように自分の腰へと運び、唇を一度離す。
右の親指とその他で両の頬をむにっと掴み、再度物欲しそうなお口の中に舌を差し出す。
ちょっぴりびっくりしていたが、和也は舌を受け入れてくれた。
「和也、ベロ、吸って」
ちうちうと、優しく、辿々しく舌を吸われ俺の理性はどこかへ飛び去った。
口を離すと、ちゅばっと吸われていた舌が離れる音がした。
「そのままおくち、開けて…?」
目を閉じたままの、和也の濡れたちっちゃな口が開く。
俺は、興奮で今にも弾けそうなくらい、濡れ、そそり立った自分の陰部を口へと運ぶ。
ハッ、ハッ、と吐息が先に掛かるたびに脈打つ第二の心臓が跳ね上がる。
「ッぷ─…♡」
エッチな感触が陰部の先に集中する。
「?!!」
舌上に乗せた陰部が口内の熱と唾液に包まれて蕩けてしまいそうだ。既に死ぬほどキモチイイ。
「フッ!ンー!!」
「ァー─────…。」
全身に迸る快感に腰を抜かしそうになる。
暴れないで、と和也を宥めながら頭を撫でてみる。
初めての感覚に和也も戸惑っているのだろう。
「口窄めてもらえる?」
「?!?! アッ!アア!」
和也がチロリと舌先で先っぽを舐めてきた。
何だこれ!キモチイイ!!止まらない快感に声が出る。
「吸っ、吸って!!そのままッ!」
和也はンふ…ン…と声を出しながら言われるがままに吸い上げる。
ちゅぷぢゅぷといやらしい音が鳴り響く。
ここが人気がないとはいえ、街中だという事も、声を抑えることも忘れて快感に身を委ねる。
「待ッ!ァ…かず…!!ああ!!」
「ン…ふッ….」
「ッ…ァア!出、出るッ!!」
先ほどの優しさとは打って変わって、和也の頭を鷲掴みにし腰を突き出した。
「ンー!!」
ビルュルルッ!!
苦しそうな和也の口内に精を出す。
「〜〜〜ッ!♡」
まだ出る。
脈打つようにビュル、ビュリュと出続ける。
気持ちいい、気持ちいい!
受け止めてくれる和也に好きだという気持ちが収まらない。
未だに頭を掴んだまま、出し切ってもまだ鎮まらないチ○ポを、口内にとどめたままの状態で
「和也、ごめん」
そう一言だけ言い、俺は再度腰を振り出した。
「ンーー!?!?」
喉の奥に届くように腰を思い切り突き出し、もはや気持ちいい!のみしか考えられなくなった獣のように、射精の為だけのストロークを行う。
射精後の刺激は、常人には耐えかねる快感で、俺は快楽に支配され、叫び声を上げながら、腰を振るだけではなく、掴んだ和也の頭を前後に動かす。
「ゥ…ォエ!…ゴッ!」
喉奥を突かれ、苦しそうな和也の声など微かにしか耳に届かない。
汚している征服感で尋常じゃない快感を感じている。
首を後ろに倒し、真上を見上げていた俺は、首を起こし、目線を和也にやった。
俺は苦しそうに咳き込みながらダラダラと唾液と鼻水を垂らし目に涙を浮かべる和也を、堪らなく愛おしいと思った。
その瞬間、込み上げてきた射精感に我慢など出来るはずもなく
「ァア!イク!!イクッ!!!」
「ンェ!ゥエッ、ゲホッ」
「ッァ─、ハァ、ハァ、、、ハァ、、、」
溜まっていた全てを吐き出され、崩れ落ち嘔吐している和也を見て我に帰った。
いや、嘔吐もいいな…
自分の新たな性癖に気づいた俺は腕を葉山の喉まで突っ込んで胃を引き摺り出した。
「ガバァッ!」
聞いたことのない音を出して葉山は胃を吐き出した。
そしてそのまま痙攣し、背中が膨れ上がった。
皮膚は裂け血は噴水のように噴き出し中からせり上がってきたそれは葉山のもう一つの顔であった。
「俺は…ラーメンが食べたい」
葉山はそういうとラーメン二郎の全店舗を巡り店主を殺し肉を捌いてチャーシューを作りラーメンを啜った。
それを見た俺は血がたぎり全国のすき家を巡りスプーンを食べた。
赤いスプーンを喰らい切った俺の身体は気づけば緑色に染まっていた。
横に並ぶ血に塗れた葉山と緑に染まった俺。
これが赤いきつねと緑のたぬきの始まりである。
そう、誉高き日清の創設者こそこの惨状を目の当たりにした通行人Aその人であった。
彼は26の若さにてその身に鬼神を宿しうどんを作った。できた麺は天へと昇り人々は神の精液と呼んだ。
そしてこれを摂取した俺は神のスキルを身につけることになったのだ。