100万回生きたヒト

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  • ファンタジー
1人目

田中円(たなかまどか)は100万回生き、そして100万回死にました。
円は死ぬのなんて全然へっちゃらでした。

2人目

でも正直に言います。
今回はへっちゃらではなくなりました。
それは好きな人ができてしまったからです。
はっきり言いますと今回だけは死にたくないんです!
だってその人不死身なんですって。

3人目

円は自分が死なない方法を必死で探しましたが、どうしたって円は死んでしまうのです。
自分が死んだ後、好きな人が生きる姿を想像しました。
自分ではない誰かに恋をする姿を。
円が死ぬまであと1週間です。

4人目

自分ではない誰かに恋するなんて耐えられません。どうにかして殺そう。そう思いました。そうだ!好きな人を食べてしまおう。
パクリ!

5人目

好きな人はどうしてもおいしくありませんでした。

胃の中がむかむかしました。
吐き気をこらえました。

汗がとまりませんでした。
しかし、皮を剥ぎ肉を引きちぎり貪り食らう手を止めることもかないません。

6人目

好きな人は円かの口から液体として出てきましたが
見る見るうちに姿が戻ってきました
そう、その人は不死身だったのです
細胞も元通り ひとかけら残すことなく 無事姿は戻りました

7人目

そこで円は思い知りました。
(あぁ、この人と私は永遠に一緒にいることは不可能なんだ…。)
残酷な現実を理解した円は無意識にこう言いました。
「私を食べて、私をあなたの一部にして」

8人目

彼は首を横に振りました。
「以前僕は愛する人を食べました。そして不死身になったのです」
そう告げて彼は悲しそうな顔をしました。
円が涙を流した時、寿命が尽きる時が来ました。けれど円は死にませんでした。

9人目

そうです!
彼を食べることによって不死身の能力を獲得したのです。(ヤッタネ)
こうして彼女たちはともに永遠の時を過ごすのです。
そして彼女は日記を書きました‼

10人目

田中円は100万回自分を食べて、そして100万回食べられました。
彼/彼女、あらゆる円の日記がばらまかれています。
円は死ぬのなんて全然へっちゃらでした。
でも正直に言います。次、100万1回目は―ー