ジャンキー×ジャンキー

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俺は煙を燻らせながらどこに行こうかを考えていた。
煙を肺一杯にため込み、しばらく肺の中で遊ばせてからゆっくりと吐き出す。
舌下には”紙”を4枚もセットし、あとは出発の時刻が来るのを待つばかりだ。
30分を過ぎたあたりから、体にだるさを感じ始めた。次第に頭に靄がかかったかのように思考が鈍麻する。

「きたきた」

壁の模様がミミズの様にうねり始めたかと思えば、絨毯の起毛がイソギンチャクの様に動きだした。
出発時刻までそう遠くないだろう。そう思っているうちに俺は、俺の中に落ちた。

穴にゆっくりと落ちていくような感覚。まるで地球の重力が三分の一になったみたいだ。
景色は真っ暗な宇宙に花火が上がっているかの様に、色鮮やかな光があちらこちらで光っている。

これからどこに行けるのか、俺は楽しみと不安を胸に落ちていった。

「今回は怖いことがおこりませんように……」