たいやき

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1人目

ある晴れた日、小さな街の一角に、たいやき店”たいやきの調べ”がオープンしました。店主の名前は佐藤悠子で、彼女はたいやきづくりの名人として評判でした。

大学生の太一は、たいやきが大好きで、”たいやきの調べ”がオープンするのを楽しみにしていました。その日、太一は友達の純子と一緒に店を訪れました。

「純子、やっと来れたよ!”たいやきの調べ”のたいやきは本当に美味しいって聞いてたからさ。」

「太一、期待してなかったの?」

純子はにっこり笑って言いました。

「いや、期待してたけど、本当に来られるのが待ちきれなかったんだよ。」

店に入ると、たいやきの香りがふんわりと漂っていました。店内には悠子の笑顔と、たいやきづくりの様子を見せてくれるガラス張りの調理台がありました。

悠子は太一たちを温かく迎えました。

「こんにちは!たいやきの調べへようこそ。」

2人目

太一と純子はそれぞれ小倉あんを注文しました。
太一は待ちきれない様子でたい焼きにかぶりつきましたが、純子はたい焼きを眺めて戸惑っています。
「純子、食べないの?」
そう聞くと、純子は困ったような顔をして言いました。
「たい焼きって、頭から食べようか尻尾から食べようか迷っちゃうのよ」

確かに、たい焼きを頭から食べるか尻尾から食べるかという選択は、人類が抱える大きな悩みのひとつです。
太一はというと、なんとお腹から食べていました。

3人目

「なんでお腹から食べるのよ太一」と純子
ちっちっち、わかってないなー純子。たい焼きのおなかのとこが一番あんこが詰まってて美味しんだぜ?」と太一
「でも、お腹から食べたらなんか、その。。たいやき可哀想じゃない?」
「あはは!純子たいやきは食べるために存在してるんだぜ?たい焼きを擬人化してどうすんだよ」
たい焼きを擬人化して、太一のようにお腹から食べるのは、ぐろいような、、ちょっとと思う純子とその横で美味しそうに「うめー」といいながら、たいやきを頬張る太一
「ほら、ぼーっとしてないでこのたい焼きの中にある小倉あんだってあつあつのうちがおいしいんだから、
はやく食べな?。じゃないと俺がそっちもくっちまうぞ」太一にそう言われ-それは嫌だ!と思った純子は、頭からたべるか尻尾からとは考えずに 太一が小倉あんのことをいったこともあってか--あんが詰まってそうなたい焼きのお腹からパクっとほうばったのだった。。

4人目

「ゴホッ!」
「純子?」
純子はたい焼きを一口ほうばったが最後、吐血して死んだ。
「純子、おい、純子!」
太一は気が動転していた。
なんだ、何が起きた?いや、決っている。毒だ。たい焼きに毒が仕込まれていたんだ。
「おい店主、おい!」
太一は店主の悠子に怒声を浴びせた。
「てめえのたい焼きで純子が死んだぞ!てめえが毒を入れたんだろ!おい!」
すると、悠子はキレた!
「ざけんじゃねえっ!jsぢってんがsおしgいんdあおおん!?」
悠子は自分のたい焼きを侮辱されたことで脳の血管がブチ切れて、もはや自分でも何を言っているのかわからなかった。
二人の怒声をよそに、警察は殺人事件として捜査を始めた。容疑者として考えられるのは、店主の悠子と、そばにいた太一の二人だけだった。
太一は自分が犯人ではないと知っているのだから、当然消去法で悠子が犯人ということになるはずだ。だが、悠子の様子は人を殺した人間の反応とは思えなかった。
悠子はたい焼きに強いこだわりがあった。悠子は、たい焼きで悪人以外は殺さないというプライドを持っていたのだ。
純子は悪人ではない。従って悠子が純子をたい焼きで殺すはずがない。

5人目

ならば犯人は誰なんだ。刑事が頭を抱えた時、
「ふぅー、あまりの美味しさに意識が飛んじゃったよ」
そう言って純子が起き上がった。
「「い、生きてる」」一同は目を丸くして顔を見合わせる。
「じゅ、純子。お前、毒で死んだんじゃ」
「えっ毒?どういうこと?」
太一は困惑した表情で、純子の倒れていた場所のシミを指さし説明した。そこには確かに赤黒いシミがある。
「でも私、血なんて出てないよ?」
そう言われてよくよく床を調べてみれば、吐血と思われたシミは単に唾液であんこが薄まったものだ。
「まさかまた太一が早とちりして、私を死んだことにしたの?」
「い、いや、そういうわけじゃ……」
「してましたよね!しかも店主の私を犯人扱いにもしてたし!」
愁子も我に返って参戦する。
「っていうか太一、刑事さんまで呼んだの?」
「いえ……僕はたい焼きを買いに来たところで偶然現場を目にしたものでつい」
刑事が申し訳なさそうに頭を掻く。
「あー、それで勝手に事件にしちゃったわけね、二人して。本当にどうしようもないね、男連中は」
「すいません」

開店早々ドタバタのたいやきの調べ。でもこのお話はまだ始まったばかり――