プライベート CROSS HEROES reUNION 第2部 Episode:11

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1人目

「Prologue」

【アマルガム決戦編】原文:ノヴァ野郎さん

 幻想郷での戦いがついに終わりを迎えた頃、リ・ユニオン・スクエアでは
リ・ユニオン・スクエアに残ってた各メンバーがトゥアハー・デ・ダナンに合流、
テッサからジェナ・エンジェル一味とアマルガムが手を組んだこと、
そしてアマルガムの計画がもうすぐで実行されてしまうことを知る。
それを知った一同は捕虜として捕らえたアマルガムの兵士から計画の実行場所を聞き出し、計画を止めに向かった。
そしてかなめ(の身体を乗っ取ったソフィア)がアマルガムについたことを知り
心に大きなダメージを負ってしまった宗介も
『例えありがた迷惑だったとしてもかなめを連れて帰る』と覚悟を決めるのであった。

 そしてついに始まったアマルガムとの最終決戦、名もなき孤島の各地で
アマルガムの戦力と戦うCROSS HEROES達、
しかしそこにジェナ・エンジェル一味が現れる。そしてかなめを助けに向かってた
宗介の乗るレーバテインの前に、レナード・テスタロッサの乗るAS、
ベリアルが姿を現したのであった。

2人目

「天津飯・無念のリタイア! 孫悟飯到着!!」

 強敵、アスラ・ザ・デッドエンドと対峙する天津飯であったが、
有効なダメージを与えられないまま、徐々に劣勢を強いられていた。

(どうする……? このままでは体力的にこちらが不利になるだけだ……)

 アスラ・ザ・デッドエンドの謎を解く為に攻勢に転じるか、
それともこのまま守って時間を稼ぐべきか……
ふたつにひとつ……その判断を下すべく天津飯は思考を巡らせる。

(やむを得ん……! ならば、この技を使うまで……!!)
「!?」

「おおおおおおおおおおおお……!!」

 天津飯が両腕を組み始めたのを見たクリリンたち三人は驚きの表情を見せる。

「あの動きはまさか……!」
「あれをやるつもりか、天津飯……!?」

 クリリン、ヤムチャ、餃子……三人が見守る中、組んだ両手を振りほどくと、
天津飯が1人、また2人と分裂していく……
それは残像などではなく実体を持った分身である。

「クハハハッ、お次はどんな手品を見せてくれるんだい……?」

 そんな光景を見て楽しそうに笑うアスラ。

「見せてやるさ……この俺の全身全霊……! 四身の拳……!!」

 第二十三回天下一武道会において孫悟空を苦しめた天津飯の奥義のひとつだ。
1人の人間が4人に増えれば単純に考えて戦力アップとなるだろう。
だがこれは諸刃の剣でもある。実体を持って4人に増えた分
神経の負担が増えてしまい、スタミナを大きく消耗してしまうからだ。

(これで勝てなければ……もはや俺に残された手は無い……)

 4対1と言う数的優位を得たものの、相手は得体の知れない能力者なのだ。
油断はできない。そして、出し惜しみをしていられる相手でも無い事も明らかである。

「今の俺が持てる全ての力をぶつけてやる!」

 目の前に立つアスラ・ザ・デッドエンドと言う男は、
それだけの相手だと認めざるを得ない。4人の天津飯はアスラを取り囲むように分散すると一斉に攻撃を仕掛けるのだった―――

「むんっ……!!」

 両手で三角形の形を造り、気を溜め始める天津飯。

「この四方からの同時攻撃は躱しきれまい……!!」
「つまり、俺を本気で殺す気になったってわけだな。嬉しいじゃねえかよ……
さっきまでのアンタは何処か遠慮しているように見えたからなァ」
(お見通しだったか……!)

 いやらしく笑いながらそう言うアスラに対して心の中で舌打ちをする天津飯であったが
今はそれどころではない。最大の奥義を放つための準備に集中する事にしたようだ。

「悪く思うな……! お前がそうさせてしまったのだ。恨んでくれるなよ……
はああぁーーッ!!!」

 4人が同時に撃ち放つ!!!!

「四身の拳!! 気功砲おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!」

 鶴仙流最大の禁忌とされる必殺技「気功砲」。
地形を削り取るほどの威力を持つ恐るべき破壊エネルギーの塊を撃ち放ったのである。
さらに、それを四身の拳による分身が上下左右、
死角の無い四次元方向から一斉砲撃するのだ。まさに絶対包囲の最終奥義……

「うおおおおっ……!?」

 激しい衝撃風の余波を受けつつも、なんとか踏みとどまる事に成功した
クリリンたちは驚愕していた。四身の拳・気功砲による同時斉射……
戦場の地形が変形する程の破壊力……アスラの姿は土煙によって確認できないが……

「あれじゃあ逃げ場は無かったはずだ……天津飯の奴、
とんでもねえ技を使いやがった……」
「や、やったか……!?」

「はあっ、はあっ、はあっ……」

 気功砲は撃った人間の寿命をも縮める禁断の秘儀であり威力こそ絶大だが
使用者への負担が大きいという欠点がある。
それだけの覚悟を持って天津飯が放ちうる最大最強の一撃だったのだ。
もはや勝負はあったも同然と思われたその時――!!

「はっはァッ!!」
「!? そ、そんな……!!」

 土煙の中から、無傷で姿を現したアスラ・ザ・デッドエンドが飛び出してきた。
なんと彼はあれだけの攻撃を受けていながら尚健在だったのである。

「しゃああああああああああッ!!」
「――!!」

 力を使い切った天津飯の分身のひとりが、反応できずにそのまま
人体の急所のひとつ・水月に強烈な突きを叩き込まれてしまった。

「あ、ああ……!!」
「て、天さん……!!」

 静寂に包まれる戦場……誰もが予想しなかったであろう展開になってしまった……

「――ぐはぁぁぁぁッ……!!」

 大量の血を吐き散らしつつうずくまる天津飯。
同時に、残りの分身たちも消滅していった……

「へへっ、俺の突きをまともに受けて爆散しないなんて大したもんだなぁアンタ。
やっぱ面白ェわ」

 四身の拳による分身によって、受けたダメージもある程度緩和されていたのだろう。
アスラの攻撃を受けた分身のダメージは本体にフィードバックされる仕組みになっていた。もしも攻撃を受けていたのが本体であったなら今頃天津飯は即死していても
おかしくはなかったのかもしれない……

「……ごふっ……」

「ま、まずいぞ……! 天津飯が死んじまう!」
「楽しかったぜぇ……兄ちゃんよォー……!」

「む、無念……! ここまでか……!!」

 もう立ち上がる気力すらも残っていないのか地面に突っ伏したまま動かない
天津飯に対し、とどめとばかりに歩み寄るアスラだったが―――次の瞬間!!

「やめろォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」

 アスラの顔面に浴びせられる蹴り上げの一閃―――それが見事に命中したのだ!
吹っ飛ぶと同時に地面を転がるアスラ。息も絶え絶えの天津飯が振り返ってみると
そこには一人の若者が立っていた。

「――悟飯!!」

 天津飯たちの危機を案じ、魔法少女たちに戦線を預けて救援に駆けつけてきた
孫悟飯が到着したのだ。

「大丈夫ですか、天津飯さん……! すみません、遅くなってしまって……」
「ご、悟飯か…助かったぜ……すまない……」
「天津飯さんがこれほどまでに追い詰められるなんて……一体奴は何者なんです?」

「はっはっはっは……いいねェ。見事な不意打ちだったじゃねェかよ!」

 立ち上がったアスラは不敵な笑みを浮かべていた。
やはりダメージを受けている様子はないようである。

「き、気をつけろ悟飯! あいつは天津飯の攻撃をいくら食らっても
平然としてやがるんだ!」
「何ですって……!?」

「そ、それにたった一撃良いのを喰らっただけで
天津飯は動けなくなっちまっているんだ……! お、恐ろしい奴だぞアイツは!」

 クリリンやヤムチャの話を聞かされた悟飯はアスラへの警戒をより一層強めていく事を
余儀なくされたようだった……

「天さん、しっかり!」

 餃子が倒れたままの天津飯を抱き起こそうと駆け寄る。

「餃子さん、天津飯さんを頼みます……」

 すっくと立ちあがりながらそう言うと、改めて身構えなおす悟飯。

「選手交代ってか? いいぜ、アンタも結構出来るみたいだからな。
いくらでも来いや。まだまだ俺は満足しちゃいねえ!」
(天津飯さんをこれだけ追い詰める相手……油断はできないぞ……!)

3人目

「幻惑の乱舞、そして断罪の光芒」

 悟飯が天津飯の窮地に間一髪の所で間に合っていた頃……

「ははははは……成す術もないか? 有象無象共!!」

 ウラヌスNo.ζの絶対氷結。無限に精製される氷柱が次々と魔法少女たちに
襲い掛かり続けていた――氷を自在に操る能力により、無数の氷柱を
まるでブーメランのように操って戦うウラヌス。
圧倒的な数の優位を以って、敵を殲滅せんとする姿は正に悪魔と呼ぶに相応しいだろう。

「くうっ……! このっ!」
「うあああっ!?」
「ああっ……!」

 魔法少女たちは、ある者は武器で防ぎ、またある者は咄嗟に張った障壁魔法で
攻撃を凌ぐ。しかし、それすらも易々と貫き通す氷の杭の前に、
魔法少女たちは次第に追い詰められてゆく。

「……強い……!!」

 環いろはも、その強さを痛感していた。以前の神浜の時とは比較にならないほどの強さを見せているのだ。あの時はまるで本気ではなかったと言う言葉は嘘偽りのハッタリでは
無かった……

「今更理解しても遅い。さあ、我が足元に跪け! 命乞いをするがいい!
まあ……聞き届ける気は無いがな? ふふふふふふふ……」

 高らかに笑うウラヌスの声が響き渡る。最早、勝ち目は無いのだろうか?

「まだです!! わたしたちは諦めません!!」

「その通りだ」
「むう……!?」

 馬上鞭に魔力を宿した十七夜が、横薙ぎに振るい周囲の氷柱をまとめて打ち砕く。

「この程度で絶望などしない。自分たちは魔法少女なのだからな」

 十七夜の反撃により、ウラヌスの攻撃が一時中断され間隙が生まれる。
その間に態勢を立て直す一同。

「やっちゃん!!」

 みふゆが呼び掛けると、既にやちよは覚悟を決めていたようだ。

「みふゆ……!!」

 その瞳には決意の光が灯っている。
2人の手と手が触れ合い、魔力を共有する事で互いの力を増幅させていく。

「あれは……!」
「やちよさんとみふゆさんの……」


「「コネクト!!」」


 みふゆの固有魔法である「幻惑」の力が、やちよへと流れ込む。
そしてそれは彼女の力となる……!

「チッ……! 何をする気かは知らないが――」

 再び氷柱を撃ち出すべく構えを取るウラヌスだったが……やちよの姿が増える。
それも無数に。

「なっ!? これは一体……!?」

 みふゆの「幻惑」の力によって何体ものやちよが出現しているのだ。

「――どれが本物なのか、分かるかしらね?」

 目にも留まらぬ速さで、縦横無尽に飛び回りながら攻撃を繰り返すやちよたち。

「ぐっ……!」
「さっきのお返しをさせてもらうわ!」

 四方八方から放たれる連続攻撃に圧倒される。
ウラヌスの氷柱を上回る数のトライデントを大量生成し、放つ!
全方位からの同時攻撃を仕掛けてくる為、さすがの彼女も防御に専念せざるを得ない状況に追い込めたようだった。

「くっ……!! 調子に乗るなよ!! 
手数が増えたように見せかけても、その大半は幻!」

 ここで初めて焦りを見せるウラヌスであったが、また形成が逆転されたわけではない。
次々と生み出されては襲ってくる矢継ぎ早な攻撃を受け止めつつ、
更に氷の杭を打ち出し応戦する。だが、それはやちよたちの次なる一手への布石だった。

「上出来だ、七海。おかげでマギアをチャージする時間が稼げたよ」
「何ッ……!?」

 やちよの幻惑による分身攻撃に気を逸らされている隙を突き、
十七夜は既に次の行動に移っていたのだった。馬上鞭を頭上で振る度に、
巨大なプラズマの渦を放出する程の膨大な魔力を集めているのが分かる。

「受けるが良い、断罪の光芒――!!」

 極限までチャージされた魔力光が、凄まじい威力で迸った……!!!
無数の閃光が乱舞して、ウラヌスの足元に広がる氷華の舞台もろとも
全てを焼き払う――!!

「う、うおおおおおおおおおおおおおおッ……!!」

「やった……!」

 十七夜のマギアが炸裂し、爆発の炎に煽られた霜がキラキラと煌めき、
舞い散っていく光景を見ていろはは思わず歓声を上げた。

「あ、あいつは……!?」

 徐々に収まっていく煙に目を凝らす黒江……
果たしてウラヌスNo.ζを討ち果たせたのか……!?

4人目

「レーバテインVSベリアル」

「ハァ!」

「っ!なるほど、確かにその性能ならこのベリアルにも対抗できるか…!」

宗介の乗るレーバテインとレナードの乗るベリアルによる目にも止まらぬ銃撃戦が繰り広げられる

「だが、その程度じゃこのベリアルは倒せない」

レナードがそう言うとクロスボウのような武装を取り出した。

「クロスボウだと?」

「ただのクロスボウではないさ」

そう言うとレナードはそのクロスボウを引く…次の瞬間…!

「っ!?」

なんとレナードが矢を射出したのとほぼ同タイミングで矢が宗介の乗るレーバテインに着弾したのだ…!

「なんだ…!?矢が見えなかったぞ!?」

『どうやらあのクロスボウから射出されてすぐに本機体に着弾したようです』

「なに!?」

「これが『アイザイアン・ボーン・ボウ』、君を…いや、君たちCROSSHEROESを倒すために作った新武装さ…!」

レナードは再びレーバテインを攻撃しようとアイザイアン・ボーン・ボウを引く

「チィッ…!」

(あのクロスボウから放たれた見えない矢……今ので受けたダメージを考えると、恐らくラムダ・ドライバの力で本来よりも威力と弾速を上げたのだろう……ならば…!)

宗介はレーバテインのラムダ・ドライバで力場を発生させて攻撃を防ごうとするが……

「無駄だ」

なんとアイザイアン・ボーン・ボウから放たれた見えない矢はラムダ・ドライバで発生させた力場を貫通し、宗介が乗るレーバテインは再び直撃を食らってしまう

「うぐっ!?力場で防ぐことができない…!?」

「当然だ、こいつはこれまでの武装のように矢の威力や弾速をラムダ・ドライバの力で底上げしてるのでなく、ラムダ・ドライバの力をそのまま攻撃のエネルギーに転用して矢として発射している。そしてそのラムダ・ドライバは僕がこのベリアルに乗ることによって最大限発揮することができる……あの時よりも性能の高い機体に乗ったところで頭が硬くラムダ・ドライバの力を最大限発揮することのできない君にはこの攻撃は避けることも防ぐこともできないさ」

「クッ……」

「さて……先程貰った報告によればジェナ・エンジェルからの差し金と思わしき謎の化け物やジェナ・エンジェルと手を結んでる者たちがこの島の各地に現れたみたいだ……肝心のジェナ・エンジェル本人が来たという報告はまだないが、さっさと終わらせてリグレットを受け取るとしよう……」

そう言いながらレナードは二度も直撃を食らって大きなダメージを受けたレーバテインに向けて再度アイザイアン・ボーン・ボウを引く…

(ここまでか…?)

アイザイアン・ボーン・ボウを発射されようとしたその時…!

《18バーン!》

「っ!?」

《カクレンジャー!》

何処から響いた謎の音声と共にレーバテインが煙に包まれて姿が消えたのだ

「ECS…いや違う…!?これはいったい……」

レナードが困惑していると…

《6バーン!ゴーグルファイブ!》

今度は煙の中から4本のリボンが飛び出し、ベリアルの両手両足を縛られ動きを封じられてしまう

「っ!?なんだこれは…!?」

「なんとか間に合ったね…!」

煙が晴れるとベリアルの両隣にはゴーグルリボンでベリアルの手足を封じるジュラン、ガオーン、マジーヌ、ブルーンの4人がおり、また先程まですぐ目の間にいたはずのレーバテインはゼンカイザーと共にベリアルの後ろにいた。

「宗介、大丈夫?」

「ゼンカイジャーか……助かった。だが何故お前達がここに…?」

「話はあと!それよりも…はっ!」

《28バーン!デカレンジャー!》

ゼンカイザーはデカレンジャーの戦隊ギアを使用、デカスワンの力(というよりかは変身者である白鳥スワンの力)でレーバテインをすぐさま修理する。

「これでよし!ここは俺達がするから、その間に宗介は先に行って!」

「しかし…」

「宗介にはやりたいことあるんでしょ?だったら俺達CROSSHEROES皆でそれをサポートするから、宗介はそれを全力全開でやってよ!」

「……すまない、感謝する!」

宗介は修理されたレーバテインでかなめのところへ向かった。

「そうは」

レナードの乗るベリアルは両手両足を縛るゴーグルリボンを無理やり引きちぎると、レーバテインに攻撃しようとするが…

「宗介の邪魔はさせない!」

《25バーン!ガオレンジャー!》

「ガオ!」

ゼンカイザーはガオレンジャーギアを使いガオメインバスターを召喚、ファイナルモードにして強力な熱光線をベリアルに向けて発射。

「っ!チィ…!」

レナードの乗るベリアルはラムダ・ドライバの力で力場を発生させて熱光線を防ごうとするが完全に防ぎきれずに反動で後ろに後退してしまった。

「クッ、おのれ…!」

「あんたの相手は、俺たちゼンカイジャーだ!」

5人目

「叛逆のFIREBALL」

 魔法少女たちの連携によって、ウラヌスNo.ζの絶対氷結に
起死回生の一撃を叩き込んでいた頃……

「ゲイル……俺は……俺は……」

 ヒートの心は揺れ動き、ゲイルの言葉が彼の心に突き刺さる。その心の中には、
セラへの想いが強く燃えていた。

「お前の目的がセラを見つけ出す事ならば、俺達も協力を惜しまない。
このままジェナ・エンジェルに手を貸したとて、奴がお前にセラの情報を提供する保証は
何処にも無いぞ。だから――」

 その時、突如として吉良吉影の攻撃が始まった。遠くから爆発音が鳴り響き、
戦場は一瞬にして混乱に陥った。

「くそっ、吉良吉影め!」

 承太郎は吉良吉影の存在を感じ取り、スタンド「スター・プラチナ」を召喚した。
しかし、吉良吉影は巧妙に身を隠し、遠隔操作で攻撃を続けていた。

(ヒート……裏切るつもりか……ならば奴もここで『始末』しておかねばなッ!)

「ルフィ、ゾロ! 吉良吉影を見つけ出せ!」

「分かったァ!!」
「なるほど、あのデカブツを爆弾に変えた事と言い、今の火力と言い、
放置しておくには厄介過ぎるな!」
 
 ルフィとゾロは承太郎の言葉を聞き、すぐに行動を開始した。

「オオオオオオオオオオ……!!」

 カルマ教団の構成員たちが次々と悪魔に変貌し、ルフィとゾロの行く手を阻む。

「全員ぶっ飛ばす! ギア! ”2”っ!!」

 ルフィの身体能力が更に向上すると同時に、目にも止まらぬ速度で敵を薙ぎ払いながら
突き進む。

「ゴムゴムのォォォォォォォォッ!! 
JET銃(ピストル)ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!」

 拳から発射された無数のパンチにより、周囲の敵は吹き飛んだ。
だが、それだけでは終わらない。

「かーらーのォー……JET鞭(ウィップ)ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!」

 更にその勢いを乗せつつの回し蹴りによる強烈な一撃が叩き込まれ、
敵の軍勢は一気に壊滅した。

「グガアアアアアアアアアアアアッ……」

「よし、俺もいくぜ!」

 三刀流を携えて、ゾロもまた走り出した。

「邪魔だァァァァーーッ!!!」

 一振りごとに数多の敵が薙ぎ払われる。

「グギャィィイイイイイイッ……」
「ふふふ、ご苦労な事だ……わざわざ『爆弾』の材料を自ら作り出すとはね……」

 ルフィとゾロが倒した悪魔たち……それをキラー・クイーンの能力で爆弾に変え、
吉良吉影が遠隔爆破する事により、更なる脅威となって彼らを苦しめるのだ。

「ルフィ! ゾロ! 化け物共から離れろ! 吉良がまた――」

 だが、時すでに遅し。二人は既に敵の懐深くまで潜り込んでしまっていた。

「しまった……! こいつは吉良の罠だッッ!!」

 二人の周囲には、大量の悪魔が群れを成している。
そして、一斉に二人に向けて襲い掛かった。
悪魔に倒されるか、吉良の爆弾攻撃にやられるか――最早、彼らに選択肢は無かった。

「スター・プラチナ・ザ・ワールドは短期間にそう何度も使えないッ……
まッ、まずいッ!! こいつはまずいぞッ……!!!」
「ふふふ、悪魔共々爆発しろぉぉ~~っっ!! 『点火』ッ!!」

 吉良吉影がそう叫んだ瞬間だった。

「――!?」

 爆弾に変えられた複数の悪魔たちの連鎖爆発の炎に包まれた筈の二人が姿を現したのだ。しかも無傷である。

「い、一体何が……!?」

 予想外の事態に困惑するルフィとゾロだったが、吉良はすぐさま状況を把握したようだ。

「……おのれ、ヒート……!!」
「フッ、俺に炎は効かないんでね」

 翻すマントが火の粉を振り払う。
火の化身・アグニの力を司る能力者であり、火炎を操る事が出来る彼にとって、
炎のダメージは寧ろ回復手段なのである。

「お、お前……! 敵じゃ無かったのかよォ?」

 先程まで敵対していたはずの男が味方になった事で戸惑うルフィに対し、彼は言った。

「……勘違いするなよ? 俺はあくまでもセラを助ける為に動いているだけだ……!」
「セラ……って誰だ????」

 どうやら彼なりに葛藤があったらしいのだが、結果的に共闘することになった様だ。

「ヒート、よく言ってくれた……」

 ゲイルも安堵の表情を浮かべた。

「さて、それじゃあ反撃開始だな」

 そう言って、再び戦闘態勢に入る一同であった。

「よく分からねェが……味方、って事でいいのか?」
「ああ、俺が保証する」

 ゾロの問いに静かに答えるゲイル。共通の目的のため、「炎」と「風」がひとつとなる!

(ヒート……! 私のキラー・クイーンによる爆発の炎をッ……! 
きゅ、『吸収』しただとォォォォ~~~ッ!?
ま、不味いッ……!! 奴の能力と私の能力は絶望的に相性が悪いッ……!!)

 吉良吉影は焦りを感じていた。
彼の能力「キラー・クイーン」の最大の特徴にして武器である『爆弾』。
その爆発の炎をヒートが吸い込んでしまった以上、
迂闊に起爆させる事が出来なくなってしまったのである。

 つまり、ヒートが戦列にいる以上、悪魔たちを爆弾に変えて起爆させる事は
自分の代わりに戦う駒を自ら無くす行為に等しいからだ。
かと言って、CROSS HEROESとまともに戦えるような上級の悪魔に変化する
カルマ教団員はこの場にはほぼいないだろう。

「さぁて、爆弾魔さんよ。かくれんぼはそろそろ終わりにしようか!」

 ヒートの離反。キラー・クイーンの天敵と成り得る能力。
手詰まりとなった吉良吉影を取り巻く包囲網はより強固なものとなって迫ってくる。

(つっ……捕まってたまるかァ~~~ッ!! 私は絶対に逃げ果せてみせるぞッ!!)

6人目

「金色の戦士と殺人拳士 - 悟飯対アスラ -」

 ジェナ一味から離反し、CROSS HEROESへの加入を決意したヒート……
一方その頃、アスラ・ザ・デッドエンドの前に倒れた
天津飯に代わり、孫悟飯が単身で立ち向かわんとしていたのだった……!!

「はああああああああッ!!」

 悟飯は超サイヤ人に変身すると、餃子に介抱されている天津飯の前に立ち塞がる。

「ほっほう、金髪。派手だねェ。見掛け倒しじゃないと良いがな。カカッ……」

 アスラは相変わらず余裕綽々と言った様子で構えすら取っていないようだ。

「餃子さん。天津飯さんをトゥアハー・デ・ダナンへ連れて行ってあげてください」

 そう言ってニコリと笑う悟飯であったが、その顔には
どこか鬼気迫るものを感じるようだ……

「ま、待て、悟飯……ごほっ」

 止めようとする天津飯だったが、咳込んでしまう。まだ回復しきっていないのだ。

「天さん、もう喋らないで……!」

「や、奴の攻撃を受けた時に……分かったことがある……それをお前に伝えねば……」
「それは一体……?」

「奴の拳……あれは、人体の急所を穿つ殺人拳……経絡秘孔を突いたのだ……
つまり、肉体の内部に直接ダメージを与える事のできる技だと言うことだ」
「な、なるほど……天津飯さんがこれほどのダメージを受けた理由は
そう言う事だったんですね……」

 悟飯は驚愕するしかなかった。

「……おそらく奴はあの技を自在に使いこなす事ができるだろう……
そして、それ故に強い。俺がやられたように、お前も気をつけるんだ」

「分かりました。餃子さん、頼みます」
「う、うん。悟飯、気を付けて……」

 天津飯の助言を受けた悟飯に促され、餃子は天津飯を連れてトゥアハー・デ・ダナンへと帰投していく。

「アンタら空も飛べるのか。だが流石だねェ。俺が見込んだだけの事はあるよ、
あの兄ちゃん。大した洞察力だ。
ご明察通り、俺の拳はあらゆる生物の弱点たる秘孔を突く事で殺す事のできる技。
この拳を受けて殺せなかった奴は今までついぞいなかった。
それも込みで、未だ生きてられるのはマジで大したもんさ。自慢してくれて良い」

「じゃ、じゃあ、さっきのアマルガムの傭兵たちを手も使わずに殺したのも……!」
「経絡秘孔の応用よ。本来なら、三つ目の兄ちゃんもああなるはずだったんだがな」

 信じがたい話ではあるが、目の前で起こった出来事を否定する事も
できなかったのである。天津飯が四身の拳によって身体を分けていた事によって
ダメージが緩和された事、そして普段からのたゆまぬ鍛錬によって肉体を鍛えていた事が
重なり、最悪の事態を回避出来たのだ。

「さて、お喋りはこのくらいにしてそろそろ続きを始めようぜ?
それとも何かい、このまま逃げるかい?」

 ケラケラと笑うアスラだが、その眼は全く笑っておらず
冷酷そのものといった様子である。どうやら彼もまた、他者の命を奪う事に
何の躊躇いもない人間だったようだ……

「ち、畜生! なんて奴だ!」

 クリリンは悔しげに舌打ちをするが、今の彼にはどうする事も出来ない無力感に
打ちひしがれるばかりであった。
しかしそんな彼に更なる追い打ちをかけるかのようにアスラは語り続ける。

「さぁてっと、おしゃべりはこのくらいにしてそろそろ始めようか。
なぁに心配すんなって。すぐに終わらせてやるからさァ……」

 その言葉と同時にアスラの姿がかき消えた! いや、違う!
目にも止まらぬ速さで移動しているのだ!
そしてその行く先にいるのは――悟飯であった!

「させるかあっ!!」

 咄嗟の反撃による正拳突きが直撃するかと思われた瞬間、アスラの姿は再び掻き消え、
悟飯の背後に現れた!

「そらよっと!」
「ふっ!!」

 しかし、今度は悟飯が瞬時に身を翻し、カウンター気味の裏拳を繰り出す!

「うおっ、と!?」

 咄嗟に防御姿勢をとってガードしたアスラであったが、大きく吹き飛ばされてしまった!
悟飯はその隙を逃さず追撃を仕掛けんと接近するのだが――

「むんッ!!」
(んっ……?)

 衝撃の勢いを無理矢理に相殺し、体勢を復帰させるアスラ。
その時、クリリンは何か違和感を感じたようだがその正体に気づく前に
意識を戦闘へと引き戻されてしまうのだった……

(今の感触……なんだ?)

 違和感の正体を探ろうとするものの、目の前では激しい攻防が繰り広げられており
思考をまとめる余裕などはなかった。

「たぁぁぁぁりゃッ!!」

 悟飯はアスラに肉薄するとそのままラッシュを叩き込む体勢に入る――!!
対するアスラは不敵に笑うと、それに応じる形で両手を眼前で交差させつつ腰を落とし、
迎撃態勢を取るのだった。

「はっはァッ!!」

 両者、嵐のごとき勢いで打撃の応酬を繰り広げる。
両者の攻撃は拮抗しているように見える。

「マ、マジかよ、あいつ……! 超サイヤ人の悟飯と互角に渡り合ってやがるぞッ!?」

 その様子を見ていたヤムチャは驚愕の表情を見せるしかない。

(油断は無いつもりだったが、この男……! やはり只者じゃない……!!)

 当の悟飯もまた内心では驚きを禁じ得ないでいた。
しかも相手はまだ全力を出してはいないようにも見えるのだ。
このままではまずいと判断した悟飯は勝負に出る事にしたようだ。

(一か八か、やってみよう……!)

 そう決意すると一気に攻勢に出た。まずは右の上段蹴りを放つ。

「甘ぇぇッ!!」

当然の如く避けられるがそれは織り込み済みだ。続けざまに左の後ろ回し蹴りを放った後、

「ここだッ!!」

素早く身を屈めて水面蹴りを仕掛ける!  これは流石に避けきれなかったようで
アスラはよろける様子を見せたが、次の瞬間にはバック転を決めながら距離を取っていた。

「……ふうむ、大したもんだな兄ちゃん。アンタ本当に地球人かい?」

 そう言いながらニヤリと笑うアスラだったが、
その表情からは依然として余裕の色が見て取れた。

「……半分ね」

 ぼそりと呟く悟飯だったが、内心は穏やかではなかった。

「呵呵ッ、そうかい……まぁいいさ、続きをやろうぜ……!」

 そんなやり取りの後、二人は互いに距離を詰めると拳打や蹴撃を織り交ぜつつも
熾烈な攻防を繰り広げた……

(考えろ、考えるんだ……確かにあいつは拳法家としてもかなりの腕だ……
けど、それだけじゃ天津飯の攻撃を受けてもまったくダメージを受けていなかった
説明にはならない……きっとまだ何かあるはずだ……
奴はアマルガムの傭兵たちを手で触れる事無く殺した……つまり奴は直接触らなくても
離れた相手に攻撃を伝達する事が出来る。それなら逆に……そ、そうか!)

 クリリンの推察はやがて確信に変わり始める……

7人目

「色即絶空空即絶色、撃滅するは血縁鎖 - Dead end Staryed -」

「ヤ、ヤムチャさん! 実はお願いが……」

 そしてクリリンは何か思いついたのか、ヤムチャにある事を耳打ちし始めた……

「……よし分かった!」

 それを聞くとヤムチャは大きく頷いた。

「はっはァッ!!」
「だりゃりゃりゃりゃりゃりゃッ……!!」

 それを他所に、悟飯とアスラの攻防は未だ続いていた。

(よし、あいつは悟飯との戦いに集中しているみたいだ……これならいけるかも……!?)

 好機到来とばかりにクリリンは作戦のタイミングを計り始める。

(あいつに気取られずに仕掛けられるとしたら
この一撃が最初で最後のチャンスかもしれない……俺の推理が正しければ奴を倒す事が
できるはず……!!)

 そして、遂にその瞬間が訪れた!

「今です! ヤムチャさん!!」
「――繰気弾ッ!!」

 クリリンの合図と共にヤムチャは自在に軌道をコントロールできるエネルギー弾を
地中に撃ち込んだのである。狙いはもちろん――アスラの足許だった。

「はいいいいいッ!!」

 地面から突如として飛び出してきた眩い光球にアスラの反応は一瞬遅れ、
浮き足立っている。

「何ッ……!?」
「今だ、悟飯ーッ!! 攻撃しろぉぉぉッッ!!!」

 その一瞬を見逃さなかった悟飯は既に次の動作に入っていたのである。
右手に力を込め、渾身の力で跳躍しながら身体を捻り、回転を加えていく――

「うおおりゃあああああああああああああああああああッ!!」

 気合一閃、フルスイングの鉄拳を繰り出したのだ!  

「――!!」

 その拳は見事に命中し、鈍い音と共にアスラを吹き飛ばしたのである!!

「やったぜ!!」

 クリリンの作戦は見事に成功した。

「クリリンさん、ヤムチャさん、ありがとうございます!」
「あいつの特殊能力……何となく分かった気がした。あれを見ろ」

 クリリンの指さす先を見ると、そこには穴だらけになった岩壁が広がっていた。

「あれって……天津飯の!」

 悟飯が到着する前、アスラと交戦していた天津飯が繰り出した指突の応酬……
その痕跡が何故かまったく関係の無いはずの場所にくっきりと残っていたのである。

「そう。天津飯は間違いなくあいつに攻撃を当てていたはずなのに無傷だったのは……
攻撃のダメージを受け流していたからだったんだ。
だから、あいつの不意を突いて、悟飯の攻撃を受け流す準備をしていない状態で
喰らわせてやればダメージが通ると思ったのさ」

「いやはや…やってくれたな兄ちゃんよお……!」
「!?」

 見ると、アスラは瓦礫の中から這い出して来ていた。
どうやら無事ではあるようだが、口の中の血反吐を吐き捨てて睨みつけてくる様は
明らかに怒り心頭といった様子だ。

「な、何て奴だ……! 悟飯の攻撃を喰らって……!!」
「2人とも、離れて……!」

 動揺する二人に悟飯が声を掛けると、クリリンとヤムチャは大きく飛び退いて
距離を取った。

「まさか、「衝撃操作」のタネまで暴かれるとは思わなかったぜ……
外野と思って正直、甘く見過ぎてたな……」
(やはりそうか……!)

 クリリンの推理は当たっていた。

「だが、今の一撃で俺を仕留められなかった時点でもう詰んでんだよなあ? 
この期に及んで俺を殺さずに無力化しようなんて甘い考えはもう捨てた方が
良いんじゃないかねえ……?」

 そう言うとアスラは不敵な笑みを浮かべつつ構えを取るのだった。

(あの構えは……?)

 その様子を訝しげに見つめる悟飯だったが、すぐにその疑問は氷解する事となった。

(ま、まずいぞ……!)

 アスラの身体の表面を紫色のオーラのようなものが覆っていたのだ!

「天昇せよ、我が守護星───」

 独特の抑揚をつけた詠唱が始まると同時に、大地が揺れ、空気が震え始めた……!

(も、物凄い気の高まりだ……!!)

「刮目せよ、これぞ予言の成就なり。超新星───色即絶空空即絶色、
撃滅するは血縁鎖【Dead end Staryed】ーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」
「――!!」

 眩い光が辺り一帯を覆い尽くす中、最後の言葉を口にするや否や、
凄まじい勢いで岩盤に激突する轟音が響き渡った!

「い、一体何が――!?」

 ようやくクリリンたちの視界が開けた時、目の前には信じられない光景が
繰り広げられていた。腰を深く落として拳を真っ直ぐに突き出している体勢のアスラ。
そして何と、岩壁に発生した巨大なクレーターの真ん中には、
悟飯が埋もれて動けなくなっているではないか! 超サイヤ人状態も解けている。

「ご、悟飯ーーーーーーッ!!」
「――これぞ最強。これぞ究極。天上天下に比する者なし、我が星光の煌めきなり」

 研鑽に研鑽を重ね、ただその拳にて万物を打ち砕き、
立ちはだかる何物をも尽く絶命させる事のみを極め続けた。
魔拳士が誇る拳の神髄、アスラ・ザ・デッドエンドの星辰光(アステリズム)。
それが悟飯に炸裂したのである。それは刹那にも満たない一瞬の出来事であった。

「お、おい、悟飯! そんなところで寝っ転がってる場合じゃないだろ!?
さっさと起きてくれ!!」

 慌てて駆け寄るクリリンであったが、その時既に手遅れであった事を
彼は知る由も無かった……。

「い、息をしていない……脈も……」
「じょ、冗談だろ、クリリン……!? それって、つまり……!?」

 顔面蒼白になるクリリンを見て、ヤムチャもまた最悪の事態を想定し始めていた。
しかしそれは事実として彼らの前に突き付けられる事になる……。

「まったく、つくづく驚かされる事ばかりだ。
こいつを食らって原型を留めてるなんてな……だが、これで今度こそ終わりだぜ?」

「……」

「そ、そんな……悟空やピッコロに……何て言えば良いんだ……畜生ぉ……!!
悟飯ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ……」

 戦場にクリリンの悲痛な慟哭が響き渡る。孫悟飯、凶拳に倒れる――

8人目

「ゼンカイジャーVSベリアル《前編》」

「「「「「ハァアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」」」」」

《37バーン!16バーン!31バーン!20バーン!30バーン!》

ゼンカイジャーはベリアルに向けて全力全開で突っ走りながら歴代戦隊のセンタイギアを発動。

《キョウリュウジャー!》

「カンフーカーニバル!」

ゼンカイザーはキョウリュウレッドカーニバルの力でアンキドンハンマーとブンパッキーボールを、

《ジュウレンジャー!》

「モスブレイカー!」

ゼンカイジュランはマンモスレンジャーのモスブレイカーを、

《ゲキレンジャー!》

「サイブレード!カッター!」

ゼンカイガオーンはゲキチョッパーのサイブレードを、

《カーレンジャー!》

「サイドナックル!」

ゼンカイマジーヌはイエローレーサーのサイドナックルを、

《ボウケンジャー!》

「ラジアルハンマー!」

ゼンカイブルーンはボウケンブラックのラジアルハンマーを装備。

「「「「「ハァッ!!」」」」」

ベリアルのすぐ近くまで近づいたゼンカイジャーの5人はそれぞれが装備した武装でベリアルに攻撃する。

「無駄だ」

が、しかし…

「っ!?」

ゼンカイジャーの攻撃が当たる直前にベリアルがその場が消えたのだ。

「消えた…!?うわぁ!?」

「介人!?ぐわぁ!?」

「ガハッ!?」

「きゃあ!?」

「ぼはぁ!?」

ベリアルは高速で移動しながらゼンカイジャーを次々と攻撃してくる。

「速い…!」

「これがミスリルの皆さんが言ってたラムダ・ドライバの力ですか…!」

「だったら…!こっちも速く動く!」

《36バーン!》

「はぁ!」

《ゴーバスターズ!》

「レディー…ゴー!」

ゼンカイザーはゴーバスターズのギアを使用、レッドバスターの力で超高速移動をしラムダ・ドライバの力で高速移動中のベリアルに接近する。

「っ!ラムダ・ドライバなしでこれほどのスピードを……」

ゼンカイザーとベリアルによる目にも止まらぬ高速戦闘が繰り広げられる。

「クッ…!」

「どうした?その程度か?」

がしかし、ラムダ・ドライバの力は高速移動だけではなく攻撃や防御にも使える、レナードはベリアルのラムダ・ドライバで力場を発生させることでゼンカイザーの攻撃を防いでいたのだ。
そのためゼンカイザーの攻撃はベリアルには通っておらず

(あの見えないバリアみたいなのが邪魔で攻撃が効かない……だったら、それを打ち破れるだけの威力の攻撃をぶつければ…!)

《11バーン!マスクマン!》

「ゴッドハンド!」

ゼンカイザーはマスクマンのギアを使用し、レッドマスクの必殺技の1つである『ゴッドハンド』でベリアルを攻撃

「エネルギーを一箇所に集めてそれをぶつけるつもりか……無駄なことを……」

レナードもベリアルの右手にラムダ・ドライバのエネルギーを集め、正拳でゼンカイザーのゴッドハンドにぶつける。

「ぐぬぬ…!ぐわぁああああ!?」

正拳同士のぶつかり合い、結果は相打ち!
ゼンカイザーとベリアルはどちらも互いの攻撃の反動により後ろへ大きくノックバックする。

「ガハッ!?」

地面に転がり倒れてしまうゼンカイザー、対するベリアルの方はラムダ・ドライバで力場を発生させることによりノックバックを抑え姿勢を安定させる。

「発想は良かったがその後のリカバリーを考えてなかったようだな」

レナードは地面に倒れて隙だらけのゼンカイザーに向けてベリアルに装備された機関砲を向ける。

が、次の瞬間…

《22バーン!9バーン!12バーン!7バーン!》

「っ!?」

《ギンガマン!》

「雷のおたけび!」

《チェンジマン!》

「ペガサス!イナズマスパーク!」

ゼンカイガオーンがギンガイエローの必殺技『雷のおたけびと』を、ゼンカイブルーンがチェンジペガサスの必殺技『ペガサスイナズマスパーク』をベリアルに向けて放つ。

「なに…!?」

レナードはすぐさまベリアルのラムダ・ドライバの力で防ごうとするが直前までゼンカイザーにターゲットを合わせてたのもあり間に合わずに二人の放った雷を食らってしまう。

《ライブマン!》

「サイカッター!」

《ダイナマン!》

「バラフィナーレ!」

続けてゼンカイジュランがグリーンサイのサイカッターを投げ、ガオーンとブルーンが放った雷により怯んでるベリアルを連続で切り裂き、ゼンカイマジーヌがダイナピンクの力を使いバラの花型高性能爆弾を投げて爆破する。

「クッ…!?」

ベリアルへの攻撃が終わると四人はすぐさまゼンカイザーのところへ駆け寄った。

「介人!大丈夫か?」

「うん、ありがとう皆…!」

「……なるほど、確かに強いな……」

「っ!」

あれだけの連続攻撃を食らってなおベリアルはピンピンとしていた。

「機界戦隊ゼンカイジャー……トジテンドのことを調べてたときに君たちのことも知ったが……トジテンドを打ち倒したという情報は本当のようだ……少し、本気を出すとしよう…!」

レナードがそういうとベリアルは空中へと上昇していく。

「飛んでる!?」

「さぁ、続きを始めるとしよう…!」

9人目

「俺はオレを超えていく!! アルティメット悟飯復活!」

「……」

 アスラ・ザ・デッドエンドの星辰光、
色即絶空空即絶色、撃滅するは血縁鎖【Dead end Staryed】を食らい、地に伏す悟飯。
生命活動を停止してしまった彼の身体には既に死相が浮かび上がっており、
このままでは遠からず訪れるであろう運命は避けられそうになかった……

「――!! ――!!」

 クリリンの必死の呼び掛けにも一切の反応を示さない悟飯。その声ももはや届かない。
深く、暗く、底知れぬ闇の底に沈んでいく感覚の中、

(父さん、母さん……)

 最後に思い浮かべたのは悟空やチチ、両親の顔。

(ピッコロさん……)

 続いて浮かんだのは師匠であるピッコロの姿だった。

(みんな、ごめんなさい……)

 そして悟飯は意識を手放した――かに見えた。

『――ここで終わるのですか?』

 唐突に掛けられた声に驚き、悟飯は目を覚ました。そこにいたのは……

「……僕?」

 それは、悟飯がロンドンに出現したボージャックを迎撃した際に遭遇した、
レッドリボン軍によって生み出されし悟飯のクローン体だった。

「何故、お前が……?」
『僕はレッドリボン軍によって生み出された人造物……魂などは存在しません。
あの世とやらに運ばれる事も無い……』

 そう言いつつ無表情で淡々と答える悟飯そっくりの姿をした何かからは、
ある種の不気味さが漂っていた。人間のようでありながら人間ではない、
機械のような無機質さを感じるのである。

『僕を消したキミが、こんなところで諦めるのですか?』

 その言葉に、ハッとする悟飯。

「ぼ、僕は……」

「――ちきしょう! よくも悟飯をーーーーッ!!」

 ヤムチャが怒りに任せて飛び出す。敵わないまでも、
アスラと言う男をこのままにはしておけない。

「うおおおッッ!! 狼牙ッ!! 風風拳ーーーーーーッ!!」

 怒涛の拳打の乱舞を浴びせかける!

「はあああああああああああああッ……」
「ほう? 威勢だけは褒めてやろうじゃないか!」

「ぐあっ!?」

 だがそれもあっさりと受け流されてしまい、カウンターの肘打ちを叩き込まれて
悶絶するヤムチャ!

「ヤ、ヤムチャさん……!」
「う、ぐ、くそおっ……!!」

「しゃあああああッ!!」

 起き上がる隙すら与えぬと言わんばかりに、ヤムチャを蹴り上げるアスラ。

「ぐわああああああッ!!」

 地面に落下し、激しくバウンドするヤムチャ。
ダメージは大きく、立ち上がる事すらままならないようだ。

「さあ、そろそろ終わりにしようぜ?」

 その言葉と共に、再び構えを取るアスラ。

「こ、ここまでかよ……!!」

 悟飯に続き、ヤムチャまで……残るはクリリン一人となってしまった。

『キミの仲間も直に倒されます』
「……!!」

 瞬間、悟飯は目の前の空間に亀裂が入ったような錯覚を覚えた……
それは自分の心に生まれた綻びであり、絶望的な状況から脱しようとする
僅かな希望の兆しでもあった……

『それなのにキミはここで何もせず、ただ黙って死を待つつもりですか?』
「……だ、黙れ……お前に僕の何が分かるって言うんだ……!!」
『分かりますよ。何故なら僕もまたキミ自身なのですから』

「え……?」

 悟飯は目の前の男の言葉を理解する事が出来なかった。
自分と同じ姿形をしたこの男もまた自分だと……?

『僕はキミ、キミは僕……キミが忘れて去ってしまった、記憶、そして力そのものです』
「な、何だって……!?」

 悟飯は驚愕に目を見開く。

「僕が忘れてしまったもの……それは……」
 
 魔人ブウとの戦いの折、老界王神によって限界まで引き出された潜在能力。
それも平和な生活の中ですっかり失われていたのだ。

『僕はそのデータを基に生み出された。造られた記憶。造られた命。
そのすべてが他者によって意図的に植え付けられた偽物です。だから僕には
自分が何者なのかすら分からない……何のために生きるべきだったのかも……』
「あ……」

 悟飯の中に眠る「獣性」の解放によって消滅したクローン悟飯。
何のために生まれ、何のために生きるべきだったのかも知り得ぬままに、
偽りの命を終えたのだ。

『その僕を消したキミまでもが、こうも容易く命を諦めるのですか? 
ならば僕は何のために造られたのかさえ分からなくなる。それに、今のキミには
守るべきものがあるのではないですか?』

 その言葉にハッとした悟飯は再び仲間達に意識を向ける。
クリリンは最後まで抵抗する意志を捨てず、
ヤムチャもフラフラになりながらも何とか立ち上がろうとしている。

(そうだ、僕はまだ死ねない……! みんなを守る、力を……!!)
『もしもキミがまだ、戦う事を選べるのであれば――僕の力をキミに託しましょう』

 そう言って、悟飯に向かって手を差し伸べるクローン悟飯。
彼は自らのオリジナルである悟飯を救うべく、自らが持つ全てを譲り渡す決意を
固めていた。

『そして、願わくば忘れないで欲しい。僕と言う存在がいた事を……』
「君は……そうか、そう言う事か……」

 2人の手と手が重なり合おうとしたその時、突如としてクローン悟飯の身体が激しい光を放ち始めた!

「うわっ!? 何だ、これは……!?」

 思わず仰け反り、後ずさってしまう悟飯であったが、それでも尚光は強くなり続け、
遂には目も開けていられない程に輝き出す!

「ま、眩しい……!」

 悟飯を取り巻いていた暗闇までもが吹き飛ばされていき、視界が白一色に染まる中――

「ん……!?」
「な、何だ!?!?」

 クリリンの背後で横たわっていた悟飯から、強烈な気が発せられるのを感知した。
死の淵から立ち直る事によって戦闘力を上昇させるサイヤ人の血がそうさせるのか、
それとも……

「ご、悟飯……!? 生きてたのか……」
「おいおい、俺の星辰光を喰らって肉片にならねえどころか、蘇って来やがっただァ? 
今度はどんなトンチキだ、おい!!」

「……」

 悟飯の身体が浮遊し、両足が地に着く。
その表情は先程までとは打って変わって強い覚悟を感じさせるものであり、
まさに別人と言っても差し支えの無い変化を遂げていたのである!

 名付けるならば、究極。あの魔人ブウをも圧倒した程のパワーを手にした頃の
アルティメット悟飯そのものであった。

「お、お前……一体どうしちまったんだ?」

 驚きのあまり、唖然としたまま呟くクリリン。だが、当の悟飯本人はと言うと……

(ありがとう、もう一人の僕。君の魂も、僕が引き継ごう……)
「……違うな。さっきまでとは何もかもが違う。出し惜しみしてたとでも言うのかい、
兄ちゃんよ」

「――!!」

 アスラの問いにも応えず、悟飯は一瞬でアスラの側に倒れていたヤムチャを救い出し、
再びクリリンの元へと移動する。

「速い……!!」

「クリリンさん、あいつとは僕が戦います……」
「あ、ああ……」

 クリリンが見た悟飯のその背中は、何倍にも逞しく見えた。

「第2ラウンドって事でいいのかい?」
「ああ。そして、これで決着を着ける……!」

10人目

「ソラの果て、暗黒の魔界」

 人間の里、寺子屋の一室

「……。」
 シャルルマーニュと江ノ島は、ソロモンの指輪をじっと見つめていた。
 その様子を、彩香は見ていた。
 やがて耐え切れなくなったのか、彩香が質問する。
「どうしたの、ソロモンの指輪とにらめっこなんかして。」
「いや、この指輪も結構集まって来たなって。」
「残るソロモンの指輪、どこにあるんだろうな?って思ってさ。」

 手元にあるのは、ソロモンの指輪三つ。
 トラオムでリクがシグバールから手に入れたので一つ。
 この幻想郷で八雲紫とレミリアから獲得したモノで二つ。
 残る指輪は七つ。果たして、その所在はいかに。

「そのうちの一つはカール大帝が持っていたが、またいつか戦わないといけないのか……。」
 そうシャルルマーニュの顔は、少し深刻そうだった。
 救世を諦めきれぬ、もう一つの己。
 一体どのような事情があって復活し、どのような経緯をもってその結論に至ったかは影たるシャルルマーニュにはついぞわからない。
 だが、それでも今なすべきことは分かる。
「今は粛々と、指輪を回収しよう。教団よりも早く、ね。」
「そうだな。」
 カール大帝よりも、メサイア教団よりも早く指輪を回収する事。
 それが、今自分たちができる最低限の抵抗だと。



 人間の里 外

「妙ね……。」
 その頃、八雲紫は空を見上げつつ、何かを苦虫を磨り潰したような顔をしていた。
 人差し指を外の風に当て、何かを感じている。
「瘴気の流れがおかしいというか、強い?瘴気が結界から漏れ出るほどに強いなんてあったかしら……。」
 指先で、どこからか流れてくる瘴気を感じていたが、どうもおかしい。
 ここまで強いことがあったか?
 あの先にある、結界で封じている『何か』から瘴気があふれることなど今までなかった。
 と、そこに。
「紫さん。」
 リクが駆け付ける。
「ん、あら何か?異界の勇士様?」
 紫が意図しているかどうかは知らずとも、「異界の勇士」というのはリクのこの世界における在り方を言い当てていた。
 リ・ユニオン・スクエアとも特異点とも異なる完全な異界からの来訪者。
 それが、この世界のリクなのだ。
「さっきから空を見上げているようだが、何かあったのか?」
「ええ、妙にあの先の魔力が強くなっているような気がしてね。きっと、何者かが介入しているような気がするのよ。」
 そう言いながら、紫は空めがけて指をさす。
「あの先には一体何があるんだ?」
 リクの問いかけに、紫は少々苦い顔で答えた。
「そうね、あそこは危険すぎるしあまり答えたくないんだけど……まぁ、幻想郷を救ってくれたお礼もあるし、教えておくわ。」
 ため息交じりに、八雲紫は話す。

「あの先には『魔界』っていうこことは少々事情の異なる世界があるの。普段は私すら行かないし、霊夢たちですら手を焼くとても危険な場所よ。」
「そうか……。」
「普段は結界で封じているんだけど、漏れ出ることなんてなくて。」
「どうやったらいけるんだ?」
「あー、悪いこと言わないからやめておきなさい。さっきも言ったと思うけどあそこは霊夢たちすら手を焼くほど危険。これはあなた方の実力を嘗めているからじゃなくて、単に心配だから言っているのよ。外の世界の住人達に、私たちの案件で迷惑をこうむりたくない。」
「でも、放置しておいてもまずいだろ。」
「それもそうね……。」

 しばらくの沈黙。
 あのソラの先にあるという暗黒の魔界。
 果たして、幻想郷の外から来たというCROSS HEROESは行くのか?
 と、その時紫が切り出した。

「で、あなた達は行くつもりなの?あの先の魔界に。」
「それは……まだ決めてない。みんなと相談してこれから決める。」
「なら一応言っておくわ。あそこは瘴気が強すぎて直接スキマでの移動は近くでも無理。もし行くというなら、別の方法が必要ね。」
「別の方法?」

「どうしても行くというのなら、ここからちょっと西にある『命蓮寺』に行ってそこの住職にさっきの事情を伝えなさい。きっと彼女なら場所も知ってるし、連れてってくれると思うわ。」
「そうか、ありがとう。」
 そう、リクは紫に頭を下げてその場を去った。

11人目

カミングスーン

12人目

「ゼンカイジャーVSベリアル《後編》」

「ウワァアアアアアア!?」

空を浮遊するベリアルから一方的な攻撃を受けるゼンカイジャー

「これマジでやばくね!?」

「さっきから一方的に攻撃されてるじゃん!?」

「どどどどうするんスかこれ!?」

「と、とりあえず空に飛ばそうなセンタイギアを使いましょう!」

「えっと…空に飛べそうなのは……これとこれと……あ!これとこれも使えそう!あとはこれもかな…?」

ゼンカイザーは選んだセンタイギアを他の4人に渡し、

《43バーン!15バーン!27バーン!41バーン!21バーン!》

「「「「「ハァッ!」」」」」

そして5人それぞれセンタイギアを発動していく。

《リュウソウジャー!》

「ケッボーン!」

ゼンカイザーはリュウソウジャーのヒエヒエソウルの力で、

《ジェットマン!》

「恐竜から鳥へ!」

ゼンカイジュランはジェットマンの力で、

《アバレンジャー!》

「プラプラプラー!」

ゼンカイガオーンはアバレイエローアバレモードの力で、

《キュウレンジャー!》

「スピードスターッス!」

ゼンカイマジーヌはワシピンクの力で、

《メガレンジャー!》

「サーフィンしましょう!」

ゼンカイブルーンはメガレンジャーのサイバースライダーに乗って空へと飛び立った。

「……なぁ、これぶっちゃけ俺とガオーンの使うセンタイギア逆の方が良かったんじゃね?」

「そこは気にしちゃいけません」

「……まさか君たちも飛ぶ手段を持ってたとは……いいだろう、飛べたところでこのベリアルに勝てないことを教えてやる」

「空中戦!全力ゼンカーイ!」





一方その頃宗介はというと、

「……ここだな」

かなめがいると思われる建物の前まで来ていた。

(事前の情報ではここに千鳥が……)

『軍曹、周囲に敵の反応があります』

「っ!」

宗介と彼が乗ってるレーバテインを囲むようにアマルガムの傭兵か乗るASの部隊が現れた。

『どうやらどうしても軍曹を中に入れたくないようですね』

「チッ、邪魔をするなぁ!」

宗介の乗るレーバテインはアマルガムのAS部隊と戦闘を開始した。





一方その頃、ゼンカイジャーはレナードが乗るベリアルと激しい空中戦を繰り広げていた。

《32バーン!ゴーオンジャー!》

「ガレージランチャー!発射!」

ゼンカイブルーンはゴーオンブルーの武器であるガレージランチャーでベリアルに向けていくつもの光弾を放った。

「ふっ…」

対するレナードが乗るベリアルは飛んできた光弾を難なく回避していく。

「あの程度の攻撃が、このベリアルには当たると思ったのかい?」

「えぇ、思ってませんよ。なにせ今のは当てることが目的ではなかったので」

「なに?」

《29バーン!35バーン!マジレンジャー!ゴーカイジャー!》

「ヌヌヌマジーヌ!マージ・マジ・ゴー・ゴーカイ!」

ゼンカイマジーヌはマジレンジャーの力とゴーカイジャーの力を合わせて魔法「マージ・マジ・ゴー・ゴーカイ」を発動、ベリアルを拘束する。

「っ!?なんだこれは!?」

「ナイス拘束ですマジーヌ!」

「ブルーンも誘導あざーす!」

「いえいえ…さぁ介人、ジュラン、ガオーン、今のうちにやっちゃってください!」

「ありがとうブルーン!」

「サンキュー!」

「助かるよ!」

「よーし…!」

《26バーン!10バーン!》

「まずは俺から!」

《ハリケンジャー!》

「超忍法!影の舞!」

ゼンカイジュランがハリケンジャーの力を使い、「超忍法・影の舞」で拘束された状態のベリアルを斬りまくる。

《フラッシュマン!》

「ちょわー!」

続けてゼンカイザーがピンクフラッシュの力を使って足にプリズムブーツを装着し、必殺技の「ジェットキック」でベリアルを蹴り飛ばす。

「ガハッ!?」

「今だよガオーン!」

「OK介人!」

《23バーン!》

蹴り飛ばされたベリアルをガオーンがキャッチし…

《ゴーゴーファイブ!》

「牛乳竜巻落とし!」

ゴーイエロー(の変身者である巽ダイモン)の必殺技「牛乳竜巻落とし」で上空から地面へ思いっきり叩きつけた!



ガオーンに続くように次々と地面に着陸していくゼンカイジャー

「……やった?」

「わからない……けど、あれだけの攻撃を受けたら、流石に……」

……しかし次の瞬間……

「っ!?」

「「「「「うわぁああああああああああああああああ!?」」」」」

突如として彼らを襲う目に言えない謎の攻撃。

「い、今のは…?」

「……まさかこれほどとはな……」

「っ!そんな……」

攻撃の正体、それは倒したと思ったベリアルのアイザイアン・ボーン・ボウによるものだった。

「だが、この僕とベリアルを倒すには……まだ足りないな……」

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