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1人目

映画のお風呂のカニは、まだありません。

2人目

 私は、映画のお風呂のカニを売るお店を始めました。
 ですが映画のお風呂のカニは、まだありません。
 こうなるとお客さんは来てくれないので、困ったものです。仕入れをするにも、ツテは無く資金もあまりありません。
「自分で取りに行くしかないか」
 そんな独り言をこぼしながら、私は映画のパンフレットを選びます。どれもB級映画ばかりで、良い映画のお風呂のカニは望めそうにありません。私の資金ではこれが限界です。
 ですが、1つのパンフレットが目に留まりました。
「これなら、映画のお風呂のカニがあるかも」

3人目

それは、A級映画ですが、私の資金でも買えそうなものでした。
内容はよく分かりませんが、これを候補に入れておこう、と思ったのです。

4人目

「これはカニですか」

地図にはない三叉路、その奥に店があるんだ。

「いいえ、これは映画のパンフレットでス」

「映画で使うカニはどこにいますか」

映画で使うから買える分でお願い。

「お風呂のカニもないヨ」

「わかりました」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
おかえり!カニ買えた?

「映画のお風呂のカニは、まだありません」

5人目

私は、映画のお風呂のカニを売るお店を始めました。
 ですが映画のお風呂のカニは、まだありません。
 こうなるとお客さんは来てくれないので、困ったものです。仕入れをするにも、ツテは無く資金も先の交通費で尽きたところです。
「どうも、カニはあるのかい?」
「生憎。15インチの映写機なら御一つ」
「そうかい、今日はフィルムの巻きが速いんだね」
ジーッキィキィ、常連さんは彗星から隠れるように笑う。
お詫びに私は三丁目の夕日も褪せたトーキー映画の次代を演じることにしました。
「まるで、デオ・ガールだな」