今日から俺は番外編 総理大臣!? 三橋天下大作戦!

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時は1980年代。
今日も軟葉高校では、三橋貴志が何かとんでもないことを企んでいた。
隣の席の伊藤真司は、すでに若干の諦めモードに入っている。
「なぁ、伊藤ちゃん」
三橋がいつものニヤニヤ顔で話しかけてきた。
「また始まったな…今度はなんだ?」
伊藤は教科書を開きながら、警戒の色を隠せない。
「実はな、俺、ふと思ったんだ。『日本のトップって誰だ?』って」
「総理大臣だろ、普通」
「そう!その総理大臣だよ!なんかこう…パッとしないイメージないか?」
「別に…お前に関係ないだろ」
「いやいや、大ありなんだって!俺みたいな天才が日本のトップに立てば、もっと日本は面白くなるはずだ!」
三橋は真剣な顔で(本人だけはそう思っている)力説する。
「お前が総理大臣…?冗談だろ」
伊藤は思わず吹き出した。トゲトゲ頭が揺れる。
「冗談じゃない!まずは総理大臣がどんな仕事をしているのか、徹底的にリサーチだ!」
そう言うと、三橋はどこからか古い週刊誌を数冊取り出してきた。
表紙には、いかめしい顔をした総理大臣の写真が載っている。
「ふむふむ…国会答弁…記者会見…海外訪問…なるほど、意外と地味な仕事だな」
三橋は雑誌を読み込み、ブツブツと呟いている。
「お前、本当に総理大臣になるつもりなのか?」
伊藤は呆れながらも、三橋の突飛な発想に興味津々だ。
数日後、軟葉高校の校門前には、なぜか黒塗りの高級車が止まっていた。
中から出てきたのは、サングラスをかけたSP風の男たち。
そして、その後ろから、なんとピシッとしたスーツに身を包み、七三分けにした三橋貴志が現れたのだった…。