プライベート 兄弟現パロ
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2週間前
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1人目
ろくでもない人間がいる。お前である。くだらないことに執着して他人に迷惑をかける人間がいる。これもお前である。 何を触っても誰と関わっても、腐敗と不幸をもたらす人間がいる。まさしくお前である。 (舞城王太郎『短篇七芒星』「代替」より)
「兄さん」
この真っ黒な黒髪と真っ黒な目をもった俺の弟は、何度生まれ変わりを繰り返しても俺のことをそう呼ぶ。
恵まれた体格というには異様異様なほど上背がお互いにあり、怖がられることも、憧れられることも同じくらいあった。
顔のつくり。お互いには関係ないが、それもまた他の人間から憧れられ、またコンプレックスを込めた言葉で吐き捨てる対象にもなる。
俺たちはこの世界でもまた二人きりだった。過去の記憶を共有するという意味でも。
「とかなんか、思ってる?」
「は、何がだよ」