僧侶
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山奥にある寺で、ある変化が起こっていた。
何人もの僧侶が手を合わせて一心不乱に経文を唱えている。彼等は既にトランス状態にあるようで、その表情は虚ろだ。異様なのはそれだけではない。直立して祈り続ける彼等の周囲を取り囲むように、無数の黒い影が立ち尽くしているのだ。
まるで影絵のように黒一色で塗り潰されたそれらは、人型のシルエットをしているが顔も体つきも判然としない。辛うじて手足らしきものが判別できる程度だった。
僧侶達の唱える読経の声が響く中、黒い影達が僧侶に絡みついていき、やがて一体となったかと思うと僧侶達の着ている法衣を消失させていく。
僧侶達は全裸となったが、それでも微動だにせず、ひたすらに祈り続けている。彼等の陰茎には金色のペニスケースに似た器具が装着されている。そのケースの表面に刻まれているのは複雑な模様や文字であり、それらが妖しく光を放っている。
そして、その輝きが増すごとに僧侶達の顔が苦悶に染まっていく。