藤ノ介 1人目

「よぉ、初めまして。お兄さん…もしくはお姉さん？まぁ、どっちでも構わねぇか」

暗闇の中に粛々と響く声、喋り方こそ男らしいものの声質は少女らしい柔らかな音色で。

「ロープレだとアンタの名前だの性別だの決める流れなんだろうが、生憎ココはロープレの世界じゃねぇんだ。決めるのは???の事だ、性別も外見も性格も…あー、口調だけは弄れねぇな」

先程までの少女らしい音色は段々と低く響く声色へと変わってゆく。合間に挟まる笑い声は暗闇へと消えてゆき。

「さぁて、どう紡ぐもどう終わらせるかもアンタ次第だ。好き勝手に生きて自由に行こうや」

その言葉を聞き終えた直後、視界は光に包まれた。