襲撃

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  • 登場人物が死ぬの無し
  • 歴史・時代
  • 性的描写有り
1人目

「待ちな、おっさん」
若い声が茂みの中から響いた。
声の方に目を向ければ、そこに立っていたのは、ぼろをまとった一団だ。十人ほどいただろうか。その誰もが、土にまみれた薄汚い褌ひとつの姿で、山で鍛え上げたであろう分厚い胸板と筋骨隆々の腕を見せつけている。顔には泥が塗られ、精悍な顔つきをいっそうおどろおどろしく見せていた。
その中央に立つ男が、ニヤリと笑う。腰にぶら下げた古びた刀に手をかけ、威圧的に続けた。
「おっさんが背負ってる袋、重そうだなぁ。よっぽど金目のもんでも入ってんだろう。こっちに寄越せば命だけは助けてやる」