中途半端な私の生きる価値

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1人目

何もかもが中途半端な私に生きる価値はあるのかな……。

なんどこんなくだらないことを考えたかわからない。

いつも結局答えは出ない。
それでも考えてしまう。

どうして私はいつもなにも完璧に出来ないのかな。また中途半端。
中途半端になんて本当はしたくないのに……

2人目

そう呟いたそのとき、私の体のあちこちが光り出した。私の右手は眩しい光を放ち、左手は闇に包まれる。私の体から、二つの私が生まれた。一人は、光に包まれた私。もう一人は、闇に包まれた私。
「……何、これ?」
「これは、あなたの中に眠っていた『完璧』と『不完全』が、ついに分離したのよ」
光に包まれた私が言った。彼女の瞳は、まるで宝石のように輝いていた。
「私は、あなたの『完璧』な部分。あなたは、全てを私に任せて。それならもう何もかも完璧にやり遂げられるわ!」
闇に包まれた私が、冷たい声で言った。
「ふざけないで。私は、あなたの『不完全』な部分。あなたは、私に頼って、何もかも中途半端にしか出来ない人生を続けるのよ」
「違うわ!私は、あなたの理想!あなたは、私に頼って、もっともっと完璧になるべきなのよ!」
「やかましい!私は、あなたの現実!あなたは、完璧から逃げて、中途半端なまま人生を終えるのよ!」
二人の私が、私の周りで言い争いを始めた。私は、どちらの言い分も正しいように思えて、どちらにつけばいいのかわからなかった。私の体は、二つの私に引っ張られ、今にも引き裂かれそうだった。

私の心は、完璧になりたいという思いと、中途半端なままでいたいという思いの間で、揺れ動いていた。

3人目

「ちょっと待った!!」

そこに現れたのは同じクラスの大岡君だった。

「二人で勝負をしたらどうだい?!」と大岡君は言った。

4人目

光に包まれた私(完璧)と、闇に包まれた私(不完全)は、ピタリと動きを止めた。二人とも、私を引っ張る手を緩め、大岡君の方を向く。
「勝負……?」
完璧が怪訝な顔で言った。
「どういうことよ?」不完全が冷笑を浮かべる。
大岡君はまるで映画の解説者のように身振り手振りを交えて説明した。