悲哀,あるいは喜劇

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瑠璃色の空に靡く一筋の雲のように,あるいは紺碧の大海に漂う小舟のように,行く宛てなく揺蕩う放浪の我が精神は,ある日,高遠なる北の空を仰ぎ見,突如にして不動星を得たのである。否,そこに不動星の在るのを見出したのである。実のところ,そのポラリスは固よりそこに存ったが,盲目の彷徨人は,その眩い星影の僅かな光線をも無意識のうちに去なしてしまった。にも関わらず彼女は—その不動星は,厭世の我が心を照らし,導くことを選んだのである。

今の私は,なお北極星に彼女の残像を求むる己をただ憎むばかりである。