いつからだろうか
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6時間前
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その日の夕食は、いつも通りだった。
いや、いつも以上に「完璧」だった。母さんが作った肉じゃがは、まるで見本のように形が整い、味付けも一切の狂いがない。
「おいしいね、お兄ちゃん」
史緒里が笑う。その笑顔が、あまりにも左右対称で美しいことに気づき、おれは箸を止めた。
「…史緒里、それ、いつからだ?」
おれが問いかけると、リビングの空気が一瞬だけ凍りついた。史緒里は首をかしげる。その動きには、生物特有の「予備動作」が一切なかった。